遺体をもてあそぶ動画「誰がなぜ撮影したのか?」
修容疑者が精神科医になったのは、「血」を見るのが苦手だったからのようだ。
「修はもともとは手先が器用だったんさ。だから、旭川医大の教授は修を外科医に育てようとしたんだ。たださ、死体を解剖をしてホルマリン漬けにすることはできたんだけど、手術で生きてる人間にメスを入れて血が吹き出したら、あいつ倒れちゃったんだよ。それで医大から精神科医になれって勧められたんだよな」
司法解剖の結果、Aさんの死因は出血性ショック死で、首が切断されたのは死後だった。しかも捜査本部は自宅からのこぎり4本を含めた10本以上の刃物を押収しており、その大半が瑠奈容疑者のものだったという。捜査本部はほかにも猟奇的な犯行を裏付ける複数の動画を押収している。
「瑠奈容疑者が犯行現場のホテル浴室で刃物を持ち、後ろ手に拘束されたAさんを背後から襲う様子を撮影した動画や、田村一家の自宅浴室で瑠奈容疑者とみられる人物が手袋を着用し、切断して持ち去ったAさんの頭部を触る様子を記録した動画もある。
頭部の一部は意図的にひきちぎられており、瑠奈容疑者の“猟奇的な部分”が記録されている。これが“いい子”がやる所業とはとうてい思えない。またこれらの動画には瑠奈容疑者の手元が映っている動画もあり、撮影者についても『誰がなぜ撮影したのか?』など謎はまだまだ残っている」(社会部記者)
撮影したビデオカメラは瑠奈容疑者が父に頼んで購入してもらったものとみられるほか、父娘は事件前に札幌市内の量販店を複数回訪れ、ナイフやのこぎり、おもちゃの手錠などを買っていたことが判明している。さらに、犯行後に父は車で現場近くまで娘を迎えに行っていたこともわかっており、娘の犯行に関与していないことを証明することは難しそうだ。
「血」が苦手で外科医を諦めた精神科医の娘が起こした事件の闇は、とてつもなく深い。後編では事件現場の“今”を詳報する。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
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