〈まちがったやつにやられた〉
公判では検察側が証拠として提出した資料の中に、瑠奈被告が記したメモも含まれ、そこには昨年5月に女装した男性と知り合い、トラブルに発展した経緯が端的に書かれていた。
<5月28日、イベントに参加。お姉さんたちにかわいがってもらった。その後、間違ったやつにやられた>
修被告は白髪まじりの坊主頭で、カーキ色のパーカーを着て出廷。やつれた様子で冒頭、「言葉では言い尽くせませんが、取り返しのつかないことになってしまった。大変、申し訳ないです」と遺族に謝罪した。
娘が起こした事件については、弁護人からの質問にこう振り返った。
「(昨年)7月2日未明、家に戻った娘から『首を拾った』と言われ、初めて事件に気がついた。(警察に通報しなかったのは)現場までは自家用車で行ったので、娘はすぐにでも逮捕されると思った。自分の手で警察に突き出すのは裏切り行為になると思い、できませんでした」
ホテルに向かう際の瑠奈被告は黒いボディラインが目立つSMの女王様風の格好で大きなスーツケースを持っていた。修被告は『娘は男性とSMプレイをすると思っていた』と主張している、
「男性を殺害した後、瑠奈被告は服を着替えホテル付近に迎えにきた父親の車に乗り込みました。修被告が服装が替わったことやバックなどの荷物が増えていることについて『どうしたのか?』と質問すると、娘は『拾った』『着替えた』と短的に答えたといいます。途中コンビニでパーティ用の氷も購入しますが、この際も深くは聞かなかった」(社会部記者)