KEIO Mental #13
成功を信じられる人だけが成功する
人は1日に7万回も思考し、そのほとんどはネガティブなことを考えている
ネガティブな記憶は人をマイナス方向に導きます。
私にはある苦い記憶があります。小学2年生の夏休み明けに、教室の皆の前でどのような夏休みを過ごしたのかを発表するよう、担任の先生から指示を受けた時のことです。
スラスラと答えた最後に、話をどうまとめようかと約10秒思案し沈黙したところ、先生からダメ出しをされ、それを合図にクラスメイトからブーイングされたのです。その悔しさと悲しさは今も鮮明に記憶しています。教室の右奥に先生がいて、クラスメイトがこっちを見て笑っている、その映像がはっきりと残っています。
なぜこのような昔のことをはっきりと覚えているのでしょうか。
それは、人は感情と一緒に出来事や物事を記憶するからです。そして、ポジティブなことよりも、ネガティブなことのほうが記憶に残りやすいからです。
これは人間が今より原始的な生活をしていた頃、過酷な自然界で最悪の事態を常に記憶していた頃の名残とも考えられます。
ネガティブな感情は残り続けます。失敗も永遠に記憶に残ります。心理学によれば、人は1日に7万回も思考し、そのほとんどはネガティブなことなのだそうです。
ためしにある実験をします。初対面の人について何を思ったのか聞いてみます。良いところと悪いところ、どちらが目についたでしょうか。
すると、ほとんどの人が髪型が変、目つきが悪いなど、悪いところが目についたといいます。自然とマイナス面に意識が向くのは、記憶力に長けている右脳と潜在意識にマイナス情報の蓄積があるからです。