大切なのは、好きな環境にいること
<人生相談vol.10>
高校2年生です。仲のよかった友達から1年以上も無視されるようになり、最近では集団で嫌がらせを受けています。その友達は学校内で発言力があるので、これ以上嫌われたらさらにひどくなるかもしれないと思い、何も言えません。苦手でも仕方なく付き合わないといけない人がいるとき、久保田さんはどうしていますか?(家賃6万角部屋・17歳・男性)
いやあ、悲しいな。この子は何か運動とかやってるのかな。
――特に書かれていないですね。
何かほかに夢中になれることを探してみたらどうかなあ。その友達が嫌な扱いをしてくるのは変わらないかもしれないけど、たとえば、新しく部活に入ったら、そこで新しい友達ができるかもしれないよね。
あなたは今、タオルケット1枚で寝てたけど、それを無理やり剥がされてブルブル震えてる状態。でも、新しい部活で新しい友達ができたら、あなたの冷たい体を新しい温かい毛布のように包み込んでくれるかもしれない。
――学校に行かない、というのも最近の選択肢のひとつですよね。
本当にそう。今は学校に絶対行かなくちゃいけないという時代でもない。いじめも、それこそ先生に相談してもいいし、スマホで録音して証拠を残してもいい。
――この人の苦しみは、嫌がらせをしてくる友達と完全に縁を切れないことにあるのかもしれないですね。今はまだ耐えられるけど、これ以上エスカレートさせたくない。
今は相手に嫌がらせをされて、心に波風が立っている状態でしょう。穏やかな気持ちじゃいられないですよ。だったら、逆に自分から波風を立ててやればいいじゃない。
たとえば、学校を急に休むことで、それがクラスのみんなに伝わるかもしれない。「あいつ、なんであんなに長く休んでるんだろう」ってなったときに「実はね」って話が進んで、解決に向かっていくかもしれませんよ。
高校は3年間もあるんだから、たかが1か月、2か月くらい休んだところで退学になんてならんでしょう。
――自分の意志を静かに表明するということですね。大きな声を上げる必要はないと。
僕だって、大御所芸人の番組を途中で帰ったことありますよ。波長が全然あわなくて、まったくおもしろくなかったから。それでも、今、お笑い界の第一線でやれていますよ。嫌なところにずっといるよりもさ、楽しい場所を見つけることが大事なんです。
大切なのは、好きな環境にいることですよ。それが家なのか、学校なのか、部活なのかわかんないけど、選択肢がいっぱいあったほうがいいですから。
どんなやり方でも、あなたは自分から波風を立たせることができるんだ。それだけは忘れないでいてほしいですね。
聞き手・撮影/キンマサタカ