創価大が優勝していたら、数年間は優勝を狙える位置へ成長していた可能性

このレースを振り返って創価大の走りを吟味してみると、これはフロックでもなんでもなく、実力で往路優勝をつかんでいたことが分かる。

1区の福田悠一が区間3位でスタートすると、2区のムルワが区間6位ながらも総合2位へと進出する。ムルワは東京国際大のヴィンセントのような爆発力はないが、区間上位でまとめる力があった。

そしてしびれるのは3区葛西潤、4区嶋津の流れで、このふたりは学生界のトップランナーである。嶋津の段階で先頭に立ったのは必然だった。

そして5区山上りの三上雄太も区間2位の好走とあって、見事な往路優勝だった。

私はこの結果を改めて振り返り、自分の不明を恥じざるを得ない。この創価大は往路で勝つべくして勝ったのだ。

言い訳をするなら、創価大が「ほぼほぼノーマーク」だったのは判断材料が乏しかったからだ。

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このシーズン、出雲駅伝はコロナ禍によって中止(創価大は箱根で9位に入り、出場権を持っていた)、そして全日本には出場していなかった。

箱根の予選会に出る必要がなく、全日本も走っていない。これではマークする方が無理というもので、箱根駅伝の歴史のなかでも、2021年の創価大学は「真のダークホース」だったと思う。

ある意味、コロナ禍によって引き起こされた駅伝カレンダーの変更が、創価大のステルス化を生んだともいえる。

もしも、ここで創価大学が勝っていたら──。

その後数年間は優勝を狙える位置につけて、目の上のたんこぶへと成長していく可能性もあったと思う。10区でのブレーキは誰にも予測できないことで、気の毒としか言いようがなかった。