手を伸ばす方向を変えてみる

助けたい、って人がいたときに、人は手を伸ばすよね。七ちゃんは手を伸ばしてその子を助けるために、先生にもSOSを出したし、いじめっこにも声を上げた。でも、その手が届かないのが、今の七ちゃんの状況だよね。

七ちゃんは、今の自分にできることは精いっぱいやったと思うんだ。このまま同じ方向に手を伸ばし続けたら、きっと七ちゃんの肩が外れたり、手の筋が痛くなったりしてしまうんじゃないかな。人間の腕は2本で、長さも決まっている。自分だけでできることって、実はすごく限られていると思うんだ。

それでも、七ちゃんは隣の席の男の子を助けたいんだよね。それなら、もっと別の方向に手を伸ばしてみるのはどうだろう? 

例えば、学校の先生じゃなくて地域のお悩みセンターに相談してみるとか。一度相談した先生じゃなくて、違う先生や他の友だちに相談してみるとか。

「いじめられている子を助けられない…」小4女子が抱える悩みに小島よしおが真剣回答。「自分だけでできることはすごく限られている」からどうすれば?_2

いじめがなくなるように頑張るのも大切だけど、隣の席の男の子の話や気持ちを聞いてあげるのも、ひとつの手の伸ばし方かもしれないね。それから、いじめはどうしてなくならないのかな、って考えてみたり勉強してみたりするのも、何か役に立つかもしれない。

とにかくいろんな方向に手を伸ばしてみるんだ。七ちゃんの手が直接は届かないかもしれないけど、伸ばした手を別の人がつないでくれて、その手がどんどんつながっていくかも。

たくさんの人の手がつながって助けたい人に届くってこともあるんじゃないかな、って思ったよ。