ホストクラブでリュックから当たり前のように100万円の札束を出していた
では、そんな”頂き女子のカリスマ”は、周りの目にはどう映っていたのか。過去に何度か渡辺容疑者と遊んだことがあるというA子さんが、集英社オンラインの取材にこう答えた。
「りりちゃんのウワサは何年も前から聞いていて、一人のおぢから一発(一回)で500万円も引けるなんてすごいな~と尊敬していました。そこで本人のTwitterにDMで『会いたいです~』と送って遊ぶことになったんですけど、『しっかりとした頭の良い子だな』という印象しかありませんでした。その日はとくに『頂き女子』についての話には触れませんでしたが、自身がやっていることに罪の意識があるのか『まぁ逮捕されるのも人生だしね~』と話していたのを覚えています。
当時から羽振りはよくて、一緒にデパートに買い物に行ったときには『毎日ホスト行くから同じ服はイヤなんだよね~』と言いつつ、高そうなワンピースを衝動買いしていました。知り合いのホストも、『りりちゃんはリュックから当たり前のように100万円の札束を出していた』と話していたので、かなり儲かっていたんだと思います」
しかし、A子さんは渡辺容疑者を尊敬するいっぽうで、彼女がつくったマニュアルに関しては疑問を抱いていたという。
「あのマニュアルには、『相手(おぢ)からお金を借りる』ことを推奨する文が書かれていました。私もパパ活をしていますが、おぢと借用書を交わし、お金を借りるのはリスキーすぎます。りりちゃんは『住所だけウソ書いとけばオッケー』と言ってましたが、契約してしまっている以上、お金を返せと言われたら逃げられないし、飛んでも足がついてしまう。私の友人の『りりちゃん信者』はマニュアルどおりにやって一人のおぢから40万円引けたそうですが、そのときに借用書を交わしたことをきっかけに、後日警察から電話があったそうで…。事件には発展しなかったようですが、やっぱり『りりちゃんのマニュアルは危険すぎる』と界隈でいわれていました」
前出の、当時から「りりちゃん」を追ってきた歌舞伎町ウォッチャーの仙頭正教氏は、今回の再逮捕についてこう話す。
「まさに自業自得としか言いようがありませんが、今回の『りりちゃん』の一件により、これまでだまされていた”おぢ”たちが詐欺に気づき、『頂き女子』の存在がどんどん明るみに出るでしょうが、これはあくまでも氷山の一角に過ぎません。この手の『パパ活マニュアル』のみならず、『オフパコ必勝法』『美女とヤレる方法』といったナンパ絡みのほか、自己啓発の分野においても情報商材が多く出回ってます」
実際に、自身も歌舞伎町観察を続けていくなかでも、ここ数年はそういった「情報商材ビジネス」を売りにしたインフルエンサーをよく目にするという。
「その手の『情弱向けのインフルエンサー』に共通するのが、SNSで見せる『派手な生活』です。実際に『りりちゃん』も夜遊び好きの子がいかにも反応しそうなツイートをしていました。同様に、美女とのツーショットや札束、貴金属の写真など、自らの派手な生活ぶりをアピールすることで、信者を増やし、杜撰なマニュアル(情報商材)を売る連中が後を絶ちません。この先、『りりちゃん』に下される刑が重ければ重いほど、自らのやっていることを立ち止まって考えるきっかけになればいいと思っています」
はたして、うまく歯止めになってくれるだろうか。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班