“日本一厳しい”と言われた高知中央女子硬式野球部の練習

――ひとり娘の野球留学。しかも、実績ゼロのチーム。親御さんがよく許しましたね。

お父さんは嫌がってましたけど、お母さんがわりとなんでも挑戦させてくれる人で。
家事とか家のことはお母さんは完璧にこなす人だから、お父さんがなんか言っても「え、行かせるよ?」と反論させないんですよ(笑)。

――母は強し(笑)。そして、憧れの寮生活へ。

入学前はあんなに親元から離れたかったのに、いざ高校生活が始まると練習後の洗濯とかすごくだるいし寂しいしで、すぐにホームシックになりました。

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――しかも日本一厳しい練習。どんな練習内容だったんですか?

ポジションによって違いますけど、野手だったらバットを1日1000スイングとか振り込むんで、手の皮が全部むけちゃう。
里乃は投手だったから、シャンプーできない野手の子の頭を代わりに洗ってあげたりしてました。

――れ、令和の話ですよね?

そうです(笑)。投手は投手で坂道ダッシュ50本、階段ダッシュ50本、14種目のサーキットトレーニングを2時間ぶっ通しでやったりしてたんで、泣きながらやってる子もいるし、疲労骨折する子も普通にいて。本当にキツかったですね。

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――慶應義塾高校の“エンジョイ・ベースボール”の逆をいってます……。

慶應もそうだし、女子高校野球には神戸弘陵ってめっちゃ強い高校があるんですけど、そういうとこに入る子って野球エリートで才能がすごいし、自信がある子が多いんですよ。

でも高知中央に集まった子にそこまでの才能を持った子はいないから、気持ちも弱い。だからキツイ練習をして自信を持たせようと先生が考えてくれたんだと思います。