憧れの甲子園のマウンドへ

――地獄の練習の甲斐あって、2021年の高3時に全国大会の決勝までコマを進めました。そして、運がいいことにその年の決勝は史上初めて甲子園球場で開催されることが決定してました。

最初は自分たちに関係ない話だから「へー、すごー」くらいの感じでした。でも勝ち上がっていくうちに「やべ、甲子園じゃね?」みたいな(笑)。

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――そして決勝の最終回に登板。残念ながら神戸広陵に敗れてしまいましたが、憧れの甲子園のマウンドに立った感想は?

甲子園を見るのはめっちゃ好きだったんです。でも、あそこは男の子に生まれた人しか立てない場所って感覚だったから、まさか自分が立てるとは思ってなかったです。

内容は……里乃ってめっちゃコントロール悪くて何回もフォームを変えたりイヤな思い出がたくさんあるんですけど……いやー、いいピッチングでしたね! もっと投げたかった。
イチローさんと対戦したときもコントロールがよかったんですよ。
私、大事なところでいいボールを投げる投手なんです!

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――今、さらっと言いましたけど、甲子園決勝後の12月、イチローさんの草野球チーム「KOBE CHIBEN」と女子高校野球選抜のエキシビジョンマッチが初めて開催され、まつりのさんはその代表に見事選ばれました。

本来なら2年に1度開かれるはずだった女子野球のアジアカップがコロナでなくなってしまったので、女子野球の強化プログラムの一環として開かれました。
各校1人候補者を出してそこからメンバーを絞るかたちで、ありがたいことに自分が選んでもらえたんです。