ファッションに「年相応」なんてありません!
――ロリータへの思いや半生を書籍で発信しようと思った理由は?
青木(以下同) 40歳という節目というのがひとつありました。それと最近、世の中では多様性が叫ばれて、一見いろいろな人が受け入れられる世の中になったように見えますけど、実際はそうでもなくて。特に女性に向けられる「何歳ならこうしなきゃいけない」みたいな年齢に関する言葉が多くて、当たりが厳しいと感じています。
だからこそ、そういう「普通」とされる人生じゃなくても素晴らしい人生なんだ、いろいろな生き方があっていいんだっていうことを、私の生き方を通して伝えたかったんです。いろんな服装をしてもいい、年相応のファッションなんてないっていうことも含めて、理解してもらいたくて。
たくさんのメディアで取材していただけて、私のネットのインタビューを読んでもらえることも多いんですけど、やっぱり文字数に限りがあるので。ロリータへの思いとか、これまで歩んできた人生をしっかり書籍で伝えられたのはありがたかったです。
――正看護師としてのお仕事やこれまでの経歴だったり、たくさん伝えたいことがあったと思いますが、文章化するにあたってまとめ方や構成を工夫したことは?
私はわりと、逆境や誹謗中傷にも負けない強い女みたいなイメージを持たれているんですけど、実際はそうじゃないんです。年齢や自分の生き方に悩んで「これでいいのかな」と思うことも多いので、そういう、自分の葛藤の部分はちゃんと伝えようと意識しました。