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「同調圧力」と「自分勝手」なら、私は自分勝手を選ぶ

――美沙子さんは世間の声を浴びる立場にあると思うんですけど、そういう立場ではなくても、周りの声に振り回されて苦しんでいる人もいると思います。アンチやSNSのネガティブな言葉も乗り越えてきた美沙子さんとしては、そういう方が現状を変えるには何が必要だと思いますか?

青木(以下同) 
よく私が言っているのは、自分の人生なんだから、自分の好きなように生きていくべきということ。人に嫌なことを言われても、その人も自分の人生があるから、家に帰ったらそれを忘れてると思うんです。だからそんな人の意見よりも、自分の人生や意見を大切にして生きたほうがいいと私は思います。もっと、自分を大切にしてほしいです。

――周りを気にして、自分を置き去りにしている人が多いですよね。

自己中とか自分勝手っていうマイナスイメージのある言葉に縛られて、同調圧力にやられてしまうんですよね。同調圧力と自分勝手だったら、自分勝手を取ったほうがいい。自分の人生なので、人に迷惑をかけなければ、自分の責任のもとで、好きなように生きていこうっていうのが私のテーマです。

看護師でロリータモデルの青木美沙子さん
看護師でロリータモデルの青木美沙子さん

看護師を武器にして悔しさと戦ってきた

――「好き」を貫ける強さの支えになっている現体験はありますか?

ロリータモデルとして生きてきて、悔しいことしかなかったんですよね。大好きなロリータファッションの世間のイメージが悪すぎることが、すごくイヤだったんです。ロリータは品がないと思われていたり、別物なのに、ロリコンと混同している方も多くて。
20代の頃は、ロリータファッションの地位向上のために、看護師をしていることも武器にしながら、ロリータの魅力を伝えていくにはどうしたらいいのか考えて、いろいろやってきましたね。そういう悔しい思いが原点にあると思います。

看護師として勤務しているときの青木さん
看護師として勤務しているときの青木さん

――悔しさとか、逆境に燃えるタイプなんですね。

多分、そうだと思いますね(笑)。ロリータを着ているだけでけなされたりして、なんでこんなにイメージが悪いんだろうって。とにかくロリータが好きなので、文化としてしっかり伝えていきたかったんです。