採用1年目の教師が自死「今欲しいものはと問われれば、睡眠時間」
「今欲しいものはと問われれば、睡眠時間とはっきり言える……いつになったらこの生活も終わるのだろう」(2014年5月13日)
2014年10月、そんな日記を残し車内で自死を選んだのは、採用からわずか半年の若手中学校教師・嶋田友生さん、27歳だった。
中学校時代から欠かさずつけていたという日記には、亡くなるまでの半年間に次のような記述が残されている。
「寝たいが、そうすれば、仕事が回らなくなるというこの状態をどうしたもんかと思いつつ、の一日だった。にしても疲れた」(5月9日)
「指導案、レポートとやらねばならないことがたくさんあり、しかし体が動かず……夜は名水祭りの巡視のために上中(筆者注:中学校)へ出動した。明日の残り1日の休日を大切にしたいが、休んではいけないという強迫観念」(8月2日)
「授業準備、指導案と、見通しが立たないことばかりで困ったものだ。眠っていても夢の中で考えている状況」(9月9日)
表紙の裏には「疲れました。迷わくをかけてしまいすみません」と、最後の言葉が走り書きしてあった(写真1-1)。
「息子は精神的にも肉体的にも強い子でした。それなのに、採用から1か月後の5月には疲れた表情を見せるようになりました」。
父親の嶋田富士男さんは、そう語った。