「フェチアイテムが勃起の助け」 

では、日本のAV業界に“ハメ撮り”を定着させ、自身の代表作『テレクラキャノンボール』が劇場公開されるなど、自らが出演する作品でAVシーンに多くの影響を与えたアダルト業界のレジェンド、カンパニー松尾氏(57歳)はどうだろうか。

「もちろん年々、性欲は落ちていますが、自分が撮りたいものへの意欲はまだまだある。

僕の場合はTバック、ミニスカ、ストッキングという勃起直結のフェチアイテムがあるから、それに救われてるのかもしれない。

野球選手が『今日は肩が上がんないなー』と思っても、ユニフォーム着てブルペンに立ったら、肩が上がっちゃうみたいな。

みなさんも自分だけのフェチアイテムを見つけておくといいですよ」 

AV界のレジェンド監督、カンパニー松尾氏
AV界のレジェンド監督、カンパニー松尾氏

今でも現役でハメ撮り作品を撮るという松尾氏だが、40代後半で性欲の壁にぶち当たったことがあるという。

「『テレクラキャノンボール』の撮影でどうしても発射できなかったんです。それを他の監督に打ち明けたら『まさかカン松さんが!?』と驚かれました。

僕自身も落ち込んだけど、それ以降はイケなくてもそれでよしとしよう、と思うようにしました。発射がないとエロとして完結しないことはない。それはそれとして受け入れよう、と」

男優は撮影のために、食生活など健康に気をつかっているイメージがあるが、松尾氏は?

「サプリは飲んでません。効きが緩めの勃起薬はたまにお世話になります。あと、撮影前日はしっかり睡眠は取ることを意識したり、毎日ストレッチしてます。

42歳で撮ったドキュメンタリー作品『YOGA』に出演したインストラクターさんから、ストレッチは心と体をつなぐと教えてもらったんです。

薬の力を借りないで、自分の体の現状を受け入れることもまた、心と体をつなぐことかなって思いまして」

体力と勃起力が続く限り「ハメ撮り作品は撮り続ける」と松尾氏。彼はいまだ性欲の壁を登り続けている。