高額案件をバンバン取ってくる上司。
部下への要求も多くてつらいです
いわゆる「仕事ができるタイプ」の上司を持つと、自分ができるだけに周囲にも同じ水準を要求しがちです。販売成績や顧客からの評価がよければ会社からも評価されている場合が多く、部下への指示・指導の内容自体は問題ないので発覚しにくいのですが、言い方がきつかったり、自分と同じやり方を強制するなどの課題が隠れていることが多いのです。
このタイプの上司は、誰よりも会社に貢献して成果を出しているという自負があります。また、それが事実であるために、会社も重宝な存在として扱います。しかし、だからといってパワハラが許されてはなりません。このような上司は、自分がパワハラをしている自覚はないことが多く、「育てているんだから、自分についてこられない相手が悪い」と被害者意識を持っていることさえあります。こうした上司を持った場合は、速やかにそれがパワハラであることを本人や会社に自覚してもらうようにしましょう。
そのためには録音やメール文面の保存など、パワハラの証拠を集めておくことも重要です。指導内容がいかに正しくとも、声を荒げたり、机をたたく、モノを投げるなどの行為があれば、言われた側は苦痛を感じます。人格否定をする言葉を使っていないか、仕事の指導の範囲を超えていないかを確認するためにも、証拠をきちんと押さえておきましょう。
ハラスメント行為によって部下が精神疾患になる可能性は少なくありませんが、ハラスメント問題で深刻なのは、被害者だけではなく加害者への影響も少なからずあるということです。自分としては善意で行っている熱い指導の結果、部下が精神疾患を患うことになった場合、加害者側もなんらかの処分を受けることになります。
自分としては誠実に勤めてきた会社に裏切られた気持ちになるでしょうし、そこではじめて自分の行為を自覚し、加害者も病んでしまうケースもあります。深刻化する前に、パワハラであるということを加害者や会社に認識させることが重要です。
アドバイス:
行き過ぎた要求はパワハラにあたる可能性があります。