K-POPや韓国ドラマ・映画、韓国文学、さらにはグラフィックデザインやファッションまで――とどまるところを知らない「Kカルチャー」の勢い。かつてほど気軽に韓国には行けないかもしれないけれど、せっかくなら日本でも韓国気分を味わいたいもの。今回のうち飲み向上委員会では、Kカルチャーに詳しい韓国在住SPUR.JPスタッフのNODAと、ソウルへ足繁く通うライターのもてスリムさんをゲストに迎え、お酒から見えてくるKカルチャーの現在を紹介しながら、日本で買える韓国のマッコリやビールなどをナビゲート!
Kカルチャー好きが日本で飲むならこんなお酒
エディターAKIYAMA(以下A)Kカルチャーに精通しているNODAさんともてスリムさんは、ソウルでも何度も一緒に遊んだり飲まれたりされてるそうですね。今日はそんなおふたりに日本で買える韓国のお酒のなかからオススメを紹介してもらいます。
NODAさん(以下N)アーティストがお酒をプロデュースしていたり、K-POPファンならではの楽しみ方があったり、お酒という観点からKカルチャーを見ていくのも面白そう!
もてスリムさん(以下M)日本ではまだまだ買える商品が少ないのも事実ですが、今回紹介するお酒をきっかけにこれまで知らなかったカルチャーに触れられると楽しそうです。
韓国コスメブランドとマッコリのコラボレーション「ボクスンドガ赤米マッコリ」(もてスリムリコメンド)
M 以前紹介した「ボクスンドガソンマッコリ」が、コスメブランドの「ハンユル」とコラボレーション。当初は年末年始だけの限定販売だったのですが、大好評で日本でも販売が続けられることになったそうです。赤米を使ったピンク色のマッコリは見た目にもかわいらしく、もちろん味もお墨付きです。
A こんなにきれいなピンク色になるんですね、可愛い! ボクスンドガソンマッコリは伝統的な醸造方法でつくられているマッコリですよね。お酒が弱くても飲みやすいし、マッコリは乳酸菌、食物繊維、ビタミンBを摂取できるのもうれしいですね。
N マッコリって韓国ではおじさんの飲み物というイメージが強かったんですが、最近はそのイメージを払拭しようとリブランディングが進められたり、新しいブランドがつくられたりしています。クラフトマッコリは2010年代前半から増えているそうですが、最近はおしゃれなクラフトマッコリもいろいろ発売されています。
M 昨年『The New York Times』でもマッコリの盛り上がりを報じる記事が公開されていました。コロナ禍によって国内の製品や文化への関心が高まり、マッコリが注目されている側面もあるみたいです。感染対策のロックダウンの期間中に自家醸造を楽しむ人もいたんだとか。
N たしかにInstagramを見ていても、この1〜2年で新しいブランドがどんどん増えている感じがします。
M 日本でも最近「ポクトッパンナチュラルマッコリ」のオーナーが来日してイベントを行なっていましたが、今後日本でも買える商品が増えるといいですよね。
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ドーナツ屋がつくった、スイーツと合うビール!? 「Knotted スマイルウィートエール」(もてスリムリコメンドリコメンド)
M 「Knotted スマイルウィートエール」は、ドーナツブランド「Knotted」が韓国のコンビニチェーン「GS25」とコラボレーションしてつくったビール。ドイツの本格バイエルン酵母を使用したクラフトビールで、オレンジピールによって爽やかな味に仕上げられているのがポイントですね。
A オレンジがしっかり香っていて、ほんのり甘いので飲みやすいですね。たしかにドーナツのようなスイーツとも合うのかも。Knottedはどんなブランドなんですか?
N ソウルではこの数年ドーナツブームが続いていたんですが、Knottedはそのなかでも代表的なドーナツブランドですね。私も家に帰る前にお店に立ち寄ることもありますし、今はもう一種のスタンダードなスイーツとして根付いている気がします。
A こういうビールがコンビニで買えるのもうれしいところ。
N GS25はけっこういろいろなビールを売っていて、バタービールを売り出したりビールとサイダーを割った「メッサ」を売ったりもしています。たしかに日本のコンビニでは見かけないようなビールもたくさん置かれているのかも。
M 日本でもクラフトビールはかなり広まった感じがしますが、「CRAFTBROS」など韓国もクラフトビールは充実していますよね。ビールとドーナツなど、めずらしいペアリングも面白い。せっかくうち飲みをするなら、いろいろなスイーツと合わせてみるのも楽しいかも?
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オリジナルラベルで“推し”とソジュをコラボレーション「チョウムチョロム」(NODAリコメンド)
N 「チョウムチョロム」は韓国でもかなりメジャーなソジュのひとつです。韓国語で「はじめてのように」を意味する名前のとおり、まろやかで飲みやすいのが特徴。ソジュはしっかり冷やし、小さなグラスに入れてストレートで飲むのが一般的です。
M たしかに飲みやすい! 日本ではソジュというとチャミスルを見かける機会が多い気がしますが、キリッとした飲み味のチャミスルと違って、チョウムチョロムはまろやかな分、甘みも感じられますね。
A ストレート以外の飲み方もあるんですか?
N ちょっと前にはソジュのソーダ割りにアイスバーを入れるスタイルも流行っていましたし、ラッパーのイ・ヨンジのYouTube番組ではソジュの紅茶割りも紹介されてました。韓国では「セロ」というノンシュガー版チョウムチョロムも販売されていて、こちらも大人気です。
M 紅茶割りはおいしそうですね。ノンシュガーだともっと飲みやすくなりそう! ソジュってほかにもいろいろあると思うんですが、なぜチョウムチョロムを選んだんですか?
N 日本にはないサービスなんですが、ラベルの文字をカスタムできるようになっているんですよね。K-POPファンのなかでは、推しの名前をラベルに入れて写真を撮るのが流行っているんです。
M へー、オリジナルラベルをつくれるんだ! K-POPファンならではの楽しみ方ですね。そう言えばチョウムチョロムの広告にはBLACKPINKのジェニーが起用されてますし、チャミスルにはIUが使われていたり、「チョンハ」というソジュには同名のチョンハが起用されていたり……。好きなアーティストに合わせてソジュを選んでみてもいいのかも。
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