中学と高校の卒アルもチェック。
恥ずかしい過去の自分が次々と出てくる

こんな、どプライベートな話に需要がないのはわかっているのだけど、書き出してしまったら止まらない。
暇で暇でしょうがなくて、とにかく時間をつぶしたい人だけついてきてください。

続いて、中学校編である。

東京都・東久留米市立大門中学校1985年の卒業アルバムを開いてみよう。
僕は3年B組。
金八先生世代だから、クラス替えでB組になったときはちょっと嬉しかったっけ。

小学校の卒業アルバムとは違い、個別撮影の写真が掲載されている。
ちょっとはにかんだような笑顔で写る僕。
変な髪型……。

〈卒アル、大丈夫?〉良くも悪くも、突然有名人になったときにはすでに遅いから。これまでの卒アルの自分をチェックしてみた_6
『東久留米市立大門中学校 1985年卒業アルバム』より引用

そうか。
部活をやっている間は髪をスポーツ刈りにしていたけど、3年になって引退してから伸ばし始めたんだった。
伸びかけの中途半端な時期に撮られたので、こんな髪型なんだな。
周りの写真を見ると、僕と同様に妙な伸びかけ頭をした運動部出身の友達がたくさんいる。
そんな時代だった。

クラスの集合写真に写る僕は、もっと伸びてより変な髪型になっているが、笑顔で友達と肩を組んでいる。
部活の集合写真は、自分が活躍して獲ったわけでもない賞状を掲げ、誇らしげな表情だ。
いろいろ突っ込みどころはあれど、真っ当で充実した中学生時代を過ごしていたことがうかがえるではないか。
まさかこの純粋な目をした少年が、家であんなブツを製造していたなんて……。

〈卒アル、大丈夫?〉良くも悪くも、突然有名人になったときにはすでに遅いから。これまでの卒アルの自分をチェックしてみた_7
ともに『東久留米市立大門中学校 1985年卒業アルバム』より引用

中学の卒業文集はいくら探しても見つからなかった。
そんじょそこらにいる並の優等生だったから、きっと大人が喜びそうな、歯の浮くような作文を書いていたんじゃないだろうか。
恥ずかしいから見つからなくて良かったが、芥川賞を受賞した暁には、きっとメディアに晒されるんだろうな。

そして最後は高校編。
国際基督教大学高等学校(ICU高校)の1988年卒業アルバムだ。

高校名から想像がつくかもしれないが、ちょっと特殊な私立校に通っていたので、卒業アルバムの作りも独特だ。
生徒一人に対して与えられる4分の1ページのスペースを使い、写真などを使って自由にコラージュして、自分を表現する趣向である。
これがもうね、ご想像のとおり、後から見るとメチャクチャ恥ずかしいのです。

ちょっとここで公開するのはやめておこうかとも考えたのだが、フェアじゃないので出しましょう。
ジャーン。

〈卒アル、大丈夫?〉良くも悪くも、突然有名人になったときにはすでに遅いから。これまでの卒アルの自分をチェックしてみた_8
『国際基督教大学高等学校 1988年卒業アルバム』より引用

僕は高校でバンドを組み、ボーカルをやっていたのだけど、なんでこの写真なのか。
自分なりに、写りに自信がある写真を選んだのだろうが、なんとナルシスティックな……。
ああ、やばい。
本当に恥ずかしい。

写真のバックは、当時愛読していた雑誌『宝島』から切り出した、藤原カムイの漫画だったはずだ。
なんか好きなコマだったんだろうね。知らんけど。

中庭で撮った集合写真の方がまともと言えばまともだけど、校風をそのまま反映したような緩い雰囲気だ。
懐かしいなあ。

〈卒アル、大丈夫?〉良くも悪くも、突然有名人になったときにはすでに遅いから。これまでの卒アルの自分をチェックしてみた_9
前列中央が筆者。『国際基督教大学高等学校 1988年卒業アルバム』より引用
すべての画像を見る

総合的に考えると、一番恥ずかしいのは高校の卒アルの個人写真だが、今の自分に直結しているノリもあるので否定はできない。
いずれにしても、どの卒アルに写っているのもとても平凡な僕の過去の姿だ。
まさかこんな少年が、あんな事件を起こしたり、勲章を授かったりするなんて……。

まあ、そんなシミュレーションの話でした。

もし万が一、これから僕が、良くも悪くも一躍有名になる機会があったら、マスコミの皆さん、ネット上にしばらく転がり続けるであろう、こちらの卒アル写真を、どうぞご自由に使ってください。


写真・文/佐藤誠二朗