自分の実力を正しく把握する4象限
あなたの実績をマトリックスで4象限に整理すると、「採用目線で欲しいと思える人材像」が見えてきます。縦軸は「再現性」、横軸は「功労者(誰のおかげか)」です。
これによって、「どの実績を書類に書けば再現性が伝わるのか」がわかります。
先ほどご紹介した経営コンサルタントの相談者さんが応募書類に書き、面接でアピールしていた実績は、採用目線からすると(2)でした。
相談者さんは「コンサルタントでありながら案件を回すだけでなく、仕事を自ら取ってくる営業力もある」ことを強みにし、実際に大手企業のプロジェクトを受注した実績を持っていました。しかし、落選続き。相談者さんは知り合い伝手で進んだ選考に落ちた時、ショッキングな事実を知ることになりました。
「オーバースペックで落選」と伝えられたんです。そのまま受け取れば「優秀すぎて弊社ではあなたに見合う仕事は用意できない」ですが、これは傷つかないように配慮した言葉です。本音では「あなたの能力よりも会社の看板で仕事をとっているだけ」です。
相談者さんは「お恥ずかしながら、会社の看板を自分の力と勘違いしていました」と振り返っていました。そこから(1)の再現性が高く、自分の能力と周りのサポートの違いを分けた実績に切り替えた相談者さんは、内定を複数取りました。
・会社の看板が外れても発揮できる力は何か
・同僚や上司のサポートと、自分の努力の線引きはどこにあるか
を考え始めたのです。つまり、企業が最も知りたい「再現性」を見つける問いかけに変えたのです。