仲間にかける言葉には、常に愛情とまごころを込める

伝え方に関しては、ブラウンとレヴィンソンという学者たちが提唱している「ポライトネス」という理論が参考になります。この理論では伝え方には2種類、ポジティブ・フェイスとネガティブ・フェイスがあるとされます。

ここでいうポライトネスは、一般的な訳語である「丁寧さ」というよりは、相手と人間関係を円滑に保つための「配慮のある」話し方のようなニュアンスです。

ポジティブ・フェイスとは、他人から理解されたい、好かれたい、賞賛されたいという欲求です。これを脅かさないために、褒めたり、相手の承認欲求を満たすような表現を使うということです。

一方、ネガティブ・フェイスとは、他者に邪魔されず、自由でいたいという欲求を指します。これを脅かさないために、相手の自由を奪ったり、非難したりしないようにするということです。

たとえば、ちょっと手が止まってしまった状況であれば、「疲れたよね。ずいぶん長いこと集中していたもんね。あと少しだね! がんばろうか!」のように、相手のポジティブ・フェイスを満たす言い方にしてみるのはいかがでしょうか。

一方、「もうちょっとがんばりなよ」や「ほらほら、手が止まっているよ」などという直接的な言い方は、相手の自由を奪う表現……つまり、「ネガティブ・フェイス」を脅かす伝え方になり、相手もイラっとするでしょう。

仕事では、時にはハッパをかけたり、叱咤激励も必要です。そんなときでも仲間にかける言葉には、常に愛情とまごころを込めたいものです。

ノリが合わない飲み会への参加、作業の手が止まっている部下への言い方……科学が証明しているパフォーマンスがあがる脳の切り替え方とは?_2
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『誰でもできるのにほとんどの人がやっていない 科学の力で元気になる38のコツ』
(アスコム)
堀田秀吾 
ノリが合わない飲み会への参加、作業の手が止まっている部下への言い方……科学が証明しているパフォーマンスがあがる脳の切り替え方とは?_3
2022/12/1
1,540円(税込)
240ページ
ISBN: 4776212492
「やる気が出ない」「仕事がしんどい」「集中力がない」
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(NASA (米航空宇宙局)ローズカインドらの研究)
・仲間同士の「愛ある注意」で途切れた集中力がよみがえる
(イェール大学ジューらの研究)
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(カリフォルニア大学リウボミルスキーらの研究)
などなど、ストレスを減らしてパフォーマンスを上げる、とっておきの方法です。
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※本書は、2017年2月に株式会社文響社より刊行された『科学的に元気になる方法集めました』を改題し、加筆・修正したものです。
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