「湖池屋プライドポテト」大ヒットの裏側にあった“社内闘争”。少子高齢化で頭打ちのスナック菓子市場に「会社の再生をかけてなんとかしないといけない」_4
2017年発売当時の「KOIKEYA PRIDE POTATO」
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「湖池屋プライドポテト」大ヒットの裏側にあった“社内闘争”。少子高齢化で頭打ちのスナック菓子市場に「会社の再生をかけてなんとかしないといけない」_6

「湖池屋の魂」を込めた新ポテトチップスで勝負

こうして2017年2月に誕生したのが「KOIKEYA PRIDE POTATO」である。その前年9月、「FIRE」「生茶」などを手掛けた佐藤章氏を新社長に迎え、10月にはコーポレートブランドの統合を実施した。

「KOIKEYA PRIDE POTATO」は、“新生湖池屋”を象徴する第1弾商品として世に出た。

「商談に持って行った日、初めてバイヤーが目を合わせてくれて、私の話に耳を傾けてくれたんです。この一品は、人の心を動かすものすごい力を持っていると感じました。

この先どんなことがあっても、強く太く大きくしていかなくてはいけない、と使命感と愛が生まれましたね。湖池屋の魂を感じました」

髙戸さんは熱を込めて話す。

素材はもちろん、揚げ方や旨味の閉じ込め方、風味、味付けなど、まるで料理をつくるように徹底的に細部までこだわった。

既存のスナック菓子にはなかった洗練されたパッケージデザインも売場で目を引いた。

「お客さまにあった需要や、喫食シーンに合わせた商品を展開することで、価値を感じて手に取ってくださる。業界は行き詰まりだと言われていましたが、明らかに風向きが変わりました」(髙戸さん)