何を思ったか、とんでもないジョークで
応えてきた「チャットGPT」

〈チャットGPT〉

ある日、私は車中泊の旅に出かけた。最初の夜、私は寒さで震え、寂しさで泣き崩れた。しかし、それでも私は自分自身を奮い立たせ、次の日も旅を続けることにした。

私は車を走らせ、四国を周りながら、様々な場所で車中泊をした。道中で美味しいものを食べたり、素晴らしい景色を見たりして、楽しい思い出を作っていた。

しかし、ある日の夜、私は運転しながらウトウトしてしまった。そして、突然、ハッと目が覚めたときには、車は海に落ちていた。

私はパニックに陥ったが、幸いにも助かった。そして、自分自身を反省し、次の旅に備えることにした。それは、もう二度と車中泊で寝ないということだった。

おいおい。
ふざけてるの?
「車中泊」という言葉で考えたジョークが、運転中に居眠りして海に落ちたと言う顛末になったのだろうけど、なんで海に落とされなきゃならんのだ。

やり直し!

話題のチャットGPT に、自分の取材メモをもとに旅エッセイを書いてもらったら、驚くべきものが仕上がった_7
桂浜のおじさん
話題のチャットGPT に、自分の取材メモをもとに旅エッセイを書いてもらったら、驚くべきものが仕上がった_8
日本一の大杉

何度でも文句を言わずに書き直してくる「チャットGPT」。
はっきり言って恐ろしい

これが最後と思い、僕は「チャットGPT」に最初からの書き直しを依頼した。

〈佐藤〉
「もう一度最初からやり直して。村上春樹ふうで洒落たジョークなどもあるエッセイで。後半を少し膨らませて」

〈チャットGPT〉

ある日、私は突然「車中泊の旅に出よう!」と思い立ち、車を飛ばして四国を目指した。冬の季節だったため、車中は暖かくするために電気毛布を持って出かけた。

最初の夜、車中泊をするために道の駅で車を停めた。しかし、その夜は予想以上に寒く、電気毛布も思ったように効かず、私は凍えながら過ごした。翌朝、冷えた身体を引きずりながら出発し、海辺の桂浜を目指すことにした。

桂浜に到着すると、海の青さに目を奪われた。しかし、その美しさもつかの間、近くにいた柴犬散歩中のおじさんに話しかけられた。彼は、土佐のことや世界のこと、そしてなんとプーチンのことまで話し始め、私は思わず名刺を受け取ったが、後で落としてしまった。

そんなこともあって、孤独な気持ちが募っていたが、私は車内で大滝詠一の音楽を聴きながら、桂浜を散策した。龍馬像や海の風景はとても素晴らしく、心を癒やしてくれた。

その後、私は祖谷の蔓橋に向かい、非常用糧食を食べた。それは、水を加えて温めると、煮込みハンバーグが完成するというものだった。渓谷の横、川の音にR&Bを流しながら、山の緑を見ながら食べたその瞬間、私は非常用糧食に感動し、この上なく豊かな気持ちになった。

その後、私は高松市のショッピングセンターで買い物をしたり、癒しの里さらいで入浴を楽しんだりした。そして、瀬戸大橋を渡って倉敷で車中泊のつもりだったが、与島SAで降りたら泊まりやすそうだったのでここに落ち着いた。

しかし、翌日、私は目が覚めると、車の前に野良猫が立っていた。私が目を覚ますのを待っていたのか、それともただの偶然なのか。

その野良猫が立っている様子を見て、私はいくつかの思いが交錯した。一方で、その猫は可愛かったし、私は動物が好きだった。しかし、一方で、野良猫は時に危険だったし、私は野生動物が苦手だった。そんな葛藤の中、私は猫を撫でることができず、車に戻ることにした。

その後、私は再び車を走らせ、四国を周る旅を続けた。途中、食事をするために入った店で、とても美味しいラーメンを食べた。そのラーメンは、背脂がふんだんに使われ、とてもコクがあった。また、車を停めたところで、偶然にも昔の友人に会ったこともあった。

その友人は、車中泊の旅に出る私に驚いたが、すぐに慣れてしまった様子だった。私は、それを聞いて少し安心した。車中泊は、初めての人にはとても大変だと思っていたが、それでも、慣れてしまえば、そこにあるのは自分自身だけで、自分自身に向き合う時間がたくさんあることがわかった。

さらに、私は祖谷の滝にも行って、美しい滝の景色を見た。しかし、その後、私は眠気に襲われ、車を止めて仮眠をとることにした。しかし、そのまま寝てしまい、目が覚めたときには、夜になっていた。

そんな失敗もあったが、私は車中泊の旅を続けた。それは、単なる旅行ではなく、自分自身と向き合う旅でもあった。私は、その旅で自分自身の強さや弱さを知り、様々な出会いや思い出をつかんだ。

そして、旅の最後には、車が海に落ちるという悲劇に見舞われた。その瞬間、私は自分の運命に泣き崩れたが、後になって、それが自分にとっての良い経験になったことに気づいた。私は、車中泊の旅で得たすべてのものを胸に、再び旅に出ることを決めた。

“膨らませて”という指示を受けて勢いづいたのか、随分と創作が加えられている。
野良猫やラーメン、昔の友人のくだりは、僕のメモにはまったくなかった要素。
つまり「チャットGPT」の空想によるものなのだ。
そして、車をどうしても海に落としたいらしい。

というわけで今回はここまでにしておいたが、「チャットGTP」はものすごく人間くさいということが分かった。
本当にすごい。よくぞ、ここまで進化したものだ。

もちろん現時点では、事実誤認は多いし、ジョークは笑えないし、クソ真面目かと思ったらよくわからない情緒に突入したりと、まだまだなところもあるが、ここまでできるとは、はっきり言って脅威そのものだ。

こうした技術は“収穫加速の法則”により、進化のスピードが指数関数的にどんどん早くなっていくことが知られている。
今のところはまだ自分で書いた方がいい文章になるとは思うが、もしかしたらそう遠くはない将来に……と怯えるほどのレベルに達しているのだ。

やべえぞ、俺。そして同業者諸氏よ。

何か新しい仕事を考えなければならんぞ。

マジで。

話題のチャットGPT に、自分の取材メモをもとに旅エッセイを書いてもらったら、驚くべきものが仕上がった_9
祖谷の蔓橋
話題のチャットGPT に、自分の取材メモをもとに旅エッセイを書いてもらったら、驚くべきものが仕上がった_10
龍馬さん、どうしたらいいのでしょうか?
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写真・文/佐藤誠二朗