家族みんな猫中心の生活
――飼育はお母さまが主軸なのでしょうか?
家族みんなが猫中心の生活です。
最近定年退職した父は旅行へも行かず、猫のために数十万もする業務用エアコンを買って室内の温度調整をしたり、家の造作も猫が外に迷い出ないように気を使ったり……猫に不自由させず、人間が我慢するのが普通になってます。
ただ、やっぱり母が一番、猫たちへの愛着はあると思います。母は近所の方々と地域猫の保護活動にも取り組んでいます。
――野良出身の猫だと、懐かないイメージがありますが。
猫それぞれかな。半分くらいは媚びない感じです。だいたい、媚びない子は家の2階、甘えんぼは1階にいます。
ひとりで過ごすためのシェルターもたくさん作ってあって、猫同士の距離感はうまく保てていると思います。
――多頭飼いだと猫同士の距離感は重要になってきますよね。20匹もいると難しいのでは?
つるんでいる子たちもいれば相性が悪い子たちもいて、学校のクラスみたいな感じかな。
ボスは長老のリキです。子猫が来るたびお世話してくれていたから、みんなのお父さんという感じで、みんなリキには従います。
リキにお世話されていた子たちが次の新入りの子猫たちをお世話していろいろ教えてきた。
そういうふうに猫社会が成立していて。自由にやっていてほしいので大げさなしつけはしていませんが、トラブルが起きたり粗相(そそう)をすることはありませんね。
――青山さんと猫たちの距離感は?
媚びない子たちの中には触らせてもらったことさえない子もいますね! おやつ担当なので、最近は「ちゅ〜るをくれる人」という感じで覚えられています(笑)。
猫って本来、夜行性じゃないですか。私も夜型なので、まだ1~2歳で野性味が残っている子は、みんなが寝静まった夜にだけ懐いてきてくれるんです。そういう瞬間が特別でうれしい!