CO2排出量やプラ削減で「地球にやさしい店舗」へ

グリーンローソンで実施される取り組みは、実にさまざまだ。セルフレジの導入や冷凍弁当の拡充だけでなく、レジ袋・カトラリーの撤廃やオーダーを受けてから店内の厨房で調理する「できたてモバイルオーダー」など、ローソン初の取り組みを含めて20種類以上にも及ぶ。

その中でも、CO2 排出やプラスチック使用削減など環境問題に関わる施策は、これまでの利便性との兼ね合いで大きく議論を呼びそうだ。すでに、レジ袋やプラスチック製のスプーンやフォークを積極的に提供しないコンビニチェーンも存在するが、グリーンローソンでは「完全撤廃」に踏み切る。これについては、来店者からはどのような反応があったのだろうか。

「詳細は現在もモニタリング中ですが、もっとも賛否両論が分かれるポイントではないかと思います。『コンビニが箸を渡さないのはあり得ない』『エコではなくエゴだ』という指摘もありましたし、反対に『今までなぜ環境問題に取り組まないのか疑問に思っていた』と賛同するご意見もありました。なお、レジ袋やカトラリーを求められるお客さまには、エコバッグや環境配慮した素材のマイカトラリーを販売するエシカルコーナーのご案内をしています」

ある程度の批判があることも想定されたが、そうした反応も含めてグリーンローソンの取り組みを総合的に顧客に評価してもらい、その効果を検証したのち、全国のローソン店舗の実情に合わせて施策を導入していきたいという。

「グリーンローソンで実施しているすべての取り組みが、そのまま他店舗で採用されるわけではありません。さまざまな検証を積み重ね、成功したものからローソンの各店舗に要素として取り入れて普及していければと考えています」

【お箸を渡さないのはエコじゃなくてエゴ?】レジ袋・カトラリーの完全撤廃したローソンの最新店舗「グリーンローソン」が目指す“未来のコンビニ”の姿とは?_3
グリーンローソンで取り組まれる施策一覧
【お箸を渡さないのはエコじゃなくてエゴ?】レジ袋・カトラリーの完全撤廃したローソンの最新店舗「グリーンローソン」が目指す“未来のコンビニ”の姿とは?_4
商品の陳列についても、冷蔵ショーケースに扉を設けるなどで大幅な省エネ効果を図っている
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店舗の看板や買い物かごには再生プラスチックが使用されており、顧客とともに環境意識を高めるための取り組みが行われている
【お箸を渡さないのはエコじゃなくてエゴ?】レジ袋・カトラリーの完全撤廃したローソンの最新店舗「グリーンローソン」が目指す“未来のコンビニ”の姿とは?_6
ジェンダーレスなデザインのグリーンローソン専用ユニフォーム。染料に野菜くずを使用した環境にやさしい素材を採用している