子育て世帯へのバラマキで出生率は上がるのか?

なぜ、日本より出生率がはるかに下回る韓国と同じ道をたどるのか。岸田総理の「異次元の少子化対策」を不安視する理由_1
すべての画像を見る

岸田首相が今月、「異次元の少子化対策」を行うと発言し、大きな議論を呼んでいます。具体的な内容は今後検討され、6月頃に骨太方針2023にてその全貌が見えてくると思われます。

現時点でわかっているのは、異次元の少子化対策は以下の3つが中心となるのではということです。

① 児童手当などの経済支援
② 学童や病児保育を含めた幼児・保育支援の拡充
③ 育児休業強化などの働き方改革


上記3点からわかるとおり、基本的には子育て世帯支援となっています。筆者の意見としては子育て世帯支援は必要と考えていますが、それにより出生率が上がるのか、というと疑問があります。

そう考える理由は2点あり、まず1点目は出生率低下の原因は未婚・晩婚化が大きな理由と考えているから。2点目はお隣の韓国が所得制限なしの給付など子育て世帯支援を行いながらも出生率が上がっていないことから、効果があまり出ないのではないかと考えています。

事実、日本が目指すような子育て世帯支援をすでに行っている韓国の出生率低下は止まっていません。それどころか、2021年の韓国の出生率は0.81となっており、日本を遙かに下回る状況となっています。