アルコールが入ると急に強気に
「寺内は、酒が入ると客とのトラブルが多々ありました、二面性というか、お酒を飲むと変わってしまうんです。ふだんは目上の人にペコペコするのに、アルコールが入ると急に強気になる。そしてアルコール中毒なのではと思ってしまうほど飲み続けて、ほとんどしらふの時を見たことがない。しかも、悪酔いすると暴力的な言葉づかいになって、関西弁で『おら~!』と周囲に凄むこともしばしばでした」(寺内容疑者の知人男性)
寺内容疑者は2019年頃から大阪府内でいかついと評判の知人と飲食店を営んでいたが、その営業ぶりはアルコールの勢いもあってか、とんでもないものだったという。当時を知る大阪府内の飲食店員がこう証言する。
「寺内の店に遊びに行ったのですが、1杯、2杯しか飲んでないのに会計が1万円。高いと文句を言うと逆ギレされ、請求額を5万円に上乗せされる始末。あの人とはもう2度と関わりたくありません。店はコロナが流行る少し前、わずか1か月で潰れました」
もうひとつ、寺内容疑者の凶暴性を引き出すトリガーとなっていた可能性があるのが、異様なまでの女性への束縛癖だ。刺殺された川野さんに対してもスマホに位置情報アプリをインストールすることを強制し、常にその所在を監視・把握していたという。
「女性関係となると、とにかく周りが見えなくなると多くの仲間が証言しています。ふだんは明るくていい人なのに、メールで交際相手に暴言を吐いたり、家の前などで待ち伏せしたりとか。ふつうでは考えられないくらいの束縛ぶりで、そんな異常な行動を繰り返してしまうことに自分でもかなり悩んでいる様子だったようです」(前出・社会部記者)
川野さんからの相談を受け、警察は昨年11月26日、寺内容疑者にストーカー規制法に基づいて接近を禁じる「禁止命令」を出していた。川野さんを束縛したくてもできない渇望感が犯行の呼び水となったのか?