事件を担当した記者が当時を振り返る
上田美由紀死刑囚が死んだ。2009年に発覚した鳥取県の連続不審死事件の犯人として死刑が確定し、執行を待つ広島拘置所で食事を喉に詰まらせ、窒息死した。
14年近くも囚われ、49歳になっていた彼女に訪れた突然の最期の姿というのが、頭の中で像を結ばない。そして、自らの欲望を満たすために、ブルドーザーのように地面ごと獲物をこそげ取っていくようなえげつない手法に戦慄した感覚が、当時の取材メモを読み返すうちに蘇ってきた。
刑の執行を待つ身だった上田美由紀死刑囚が1月14日、獄中で食べ物を喉につまらせ息を引き取った。2件の強盗殺人に関与したとされているが、彼女の身の回りではその他4件の不審死が……。本稿では一連の不審死の“最初の被害者”とされる新聞記者と、上田死刑囚の関係を振り返る。
上田美由紀死刑囚が死んだ。2009年に発覚した鳥取県の連続不審死事件の犯人として死刑が確定し、執行を待つ広島拘置所で食事を喉に詰まらせ、窒息死した。
14年近くも囚われ、49歳になっていた彼女に訪れた突然の最期の姿というのが、頭の中で像を結ばない。そして、自らの欲望を満たすために、ブルドーザーのように地面ごと獲物をこそげ取っていくようなえげつない手法に戦慄した感覚が、当時の取材メモを読み返すうちに蘇ってきた。