華麗なるナタリー・ポートマンの道のり

『ロミオ+ジュリエット』のジュリエット役は、実は当初は別の女優だった。その正体は、1997年に初めて「ロードショー」の表紙を飾ったナタリー・ポートマンである。いったんはジュリエット役に決まったものの、若すぎるという理由から2歳年上のデインズに差し替えられた経緯がある。

ナタリー・ポートマンといえば、リュック・ベッソン監督の『レオン』(1994)のマチルダ役のオーディションを勝ち抜き、鮮烈なデビューを飾っている。だが、その後はマイケル・マン監督の『ヒート』(1995)をはじめ、青春群像劇『ビューティフル・ガールズ』(1996)、ウディ・アレン監督の『世界中がアイ・ラヴ・ユー』(1996)、ティム・バートン監督の『マーズ・アタック!』(1996)など、学業との両立のためか出番が短い作品が続く。

夏は『もののけ姫』、冬は『タイタニック』。映画の当たり年となった1997年を象徴するのはレオナルド・ディカプリオをおいてほかにない!_2
まだあどけなさの残る面立ちのナタリー
©ロードショー1997年1月号/集英社
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エイドリアン・ライン監督からオファーされた『ロリータ』(1997)を断る一方で、97年12月から98年5月までブロードウェイで公演された舞台劇『アンネの日記』に出演。『レオン』や『ビューティフル・ガールズ』で定着しかかってたロリータ的なイメージの払拭に務めていたことがうかがえる。1999年からは、ジョージ・ルーカス監督がメガホンをとる『スター・ウォーズ』新3部作に出演。名門ハーバード大学に進学したこともあって、『スター・ウォーズ』シリーズで演じたパドメ・アミダラ女王と同様、優等生というイメージを確立することになる。

その後、闇落ちするバレリーナを演じた『ブラック・スワン』(2010)でアカデミー主演女優賞を獲得。41歳の今でも美貌はますます冴え、貫禄のついたレオさま(こちらは48歳!)ともども、ハリウッドに君臨している。

◆表紙リスト◆
1月号/ナタリー・ポートマン※初登場 2月号/サンドラ・ブロック 3月号/ウィノナ・ライダー 4月号/レオナルド・ディカプリオ 5月号/レオナルド・ディカプリオ&クレア・デインズ※後者のみ初登場 6月号/レオナルド・ディカプリオ 7月号/ブラッド・ピット 8月号/クレア・デインズ 9月号/サンドラ・ブロック&ジェイソン・パトリック※後者のみ初登場 10月号/ナタリー・ポートマン 11月号/レオナルド・ディカプリオ 12月号/ジョディ・フォスター
表紙クレジット ©ロードショー1997年/集英社