吸水ショーツをナプキン、タンポンと並ぶ選択肢に
生理を含めた性教育の充実はもちろんだが、髙橋氏は、彼女たちのそうした思いを理解してあげる方法として、吸水ショーツなどの選択肢が必要だと話す。
「『今後ナプキンやタンポンをなくす』という話ではなく、ナプキン、タンポンなどに並ぶ選択肢として、吸水ショーツが挙がってほしいなと思います。『生理は恥ずかしくないんだよ』と教えることも大事ですが、同時に今の彼女たちの思いに寄り添うことも大事。心身ともに快適に、清潔に過ごせる方法を、私たちの活動や商品で知ってもらいたいですね」
知的障がいをもっている人、生理が恥ずかしい小学生、一見すれば全く異なる困り感をもつ人々だが、どちらも同じ方法で解決する可能性だってある。髙橋氏とBé-A〈ベア〉の取り組みは、世代やハンディキャップを超えて「生理で必要以上に我慢しなくていい」ことを伝えている。
「生理のために、しなくていい苦労をしないで済む社会」を目指して
最後に、髙橋氏に改めて「生理に関する取り組みを通して目指す社会」をうかがった。
「こういった活動をしていますが、声を大きくして生理を語りたい、みんなに語ってほしいというわけではないんです。『生理は当たり前に起きること』『生き物として自然な現象』ということが、全ての方に知識として浸透している社会になってほしい。
そうすればこれまで以上に互いに助け合えますし、子どもたちが過剰に生理を恥ずかしいと思ってしまうこともないでしょう。制服やユニフォームなどの“従来の当たり前”にも疑問をもち、見直すこともできるようになると思います。
毎月来るとわかっているものだからこそ、全ての人が『生理のために、しなくていい苦労をしないで済む社会』にしたいですね」