夫になかなか言い出せなかったチェリー☆パイ
そうした経験から学んだこともあって、いまの夫と出会ったときにはぬか漬けのコトは一切話さなかったです。
『仕事は……、食品関係です』くらいにとどめておいて、仲良くなってから『実は発酵食品専門』だって伝えて、実際に家にくるようになって初めてぬか床を見せる――。そうやって3段階踏むくらいの慎重さは身に着けていました」
慎重堅実な行動の結果、昨年1月に一般男性と結婚。いまは1歳半になる男児の母でもある。
「夫とは共通の趣味の場で出会ったんですけれど、『チェリー☆パイ』自体を知らなかったんです。でもウチから当時のグッズが次々出てきちゃって。極めつけにネタ帳まで出てきちゃったから隠し切れなくなって、『実はチェリー☆パイでした』と告白したら、ポカーンって」
――TikTokで『乾杯、おっぱい、チェリー☆パイ』がなぜか若者たちの間でまたバズっています。どう思いますか?
「私たちのギャグだっていう感覚ではなくてフレーズだけ残っていたんですかね(笑)。『YouTubeとかTikTokで見たよっ』て、最近言われるんですけど、絶対15年前のギャグは今さら流行らないだろと思っていて……でも嬉しいです。世の中に何かを残すっていうのはやってみたかったんですよ。ダンディ坂野さんの『ゲッツ!』とか志村けんさんの『アイーン』とかを見てカッコいいなと思っていたんで。
『乾杯、おっぱい、チェリー☆パイ』は、結婚式の二次会とかで使ってました。そういう営業が増えてきて、おめでたい席に呼ばれることが多くなったんで『じゃあみなさん、グラスを片手に、『乾杯、おっぱい、チェリー☆パイ、おめでパイ』とかやってたら盛り上がったので」
――ギャグの再ブームで、ご主人の周りでもマネするひとが出てきたりして?
「それは悪い影響ですねぇ。謝らないと。『ごめんなパイ』って!。でも子どもがマネたら絶対とめますね。『チェリー☆パイって何!?』って言ってやめさせます‼」
取材中みほさんの隣にはベビーカーで寝る愛息子がいた。瞬時に母の顔になるみほさんに、後編では「ぬか漬けマイスター」の極意を教えてもらおう。
ぬか漬けマイスターになった元チェリー☆パイ大湯みほが語る“ぬか漬けの魅力”と“おっぱいへの感謝” 「『ムネは武器』だと思っていたのが、息子を産んで感謝に変わりました」
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班 撮影/村上庄吾