「学び」を変えるiPad

登場から11年が経過したiPad。2022年10月には、第10世代となるiPadがフルモデルチェンジしてリリースされたばかりだ。

iPhoneに先駆けて開発が進んでいたとされる「指での操作」を前提とした大画面を備えるデバイスは、「タブレット」というコンピュータのカテゴリを成立させ、今もなおトップランナーとして君臨している。

このデバイスは家の中だけでなく、建築、航空・交通分野、店舗など、「現場」が存在するビジネスシーンでの活用が深く進んでいる。その一方で、Appleが非常に大切にし、また象徴的な利用シーンとなっているのが「教育」の場だ。

今回、Appleのワールドワイドプロダクトマーケティング担当副社長ボブ・ボーチャーズ(Bob Borchers)氏に、第10世代iPadについて、そしてiPadと教育の現在・未来について、インタビューする機会をいただいた。

同氏は、「iPadにとって教育市場は非常に重要だ」と語る。

学びの現場では、その効率性を高めるためのルールが多数存在してきた。しかし時代が進むにつれて、それが多様化し、またルールに縛られない自由な思考や学びが取り入れられるようになってきた。

iPadは、そうした学びの環境の変化を吸収し、可能性を拡げる存在になることを目指しているという。いくつかの例を交えながら、学びとiPadの関係について、探ってみよう。

「iPadはコンピュータとして設計していない」––––Apple役員が語る「iPadと教育の未来」_1
教育現場での活用が進むiPad
すべての画像を見る