夜間高速バスで日帰り就活の日々。地元からフジテレビ合格を果たした山﨑・小山内アナ_2

宿泊費、交通費……地方学生ならではのお金の苦労

――おふたりとも就職活動中は、地元から東京に通っていたんですよね?

山﨑 そうなんですよ。だから宿泊費、交通費…と、とにかくお金がかかることを心配していました。「宿泊費を出して」と親に言えず、日帰りで試験を受けようと思ったくらい(笑)。結局、学校の先生に「お願いだから、前乗りしてくれ。お金出してやるから」と言われて、風呂トイレ共同のところに泊まって挑みましたね。

小山内 私も宿泊費が掛かるから、泊まらずに就職活動をしていましたね。夜に夜行バスで青森を出発して約10時間かけて東京に到着して、面接を受けて、夜まで時間を潰した後で東京から青森まで夜行バスに乗って、朝青森に着いた足でそのまま学校に行く……みたいな。試験が中2日とかで行なわれていたということもあり、学校に行ったその足で、再び夜行バスで東京に向かうこともありました。

山﨑 それ体バキバキになりそうだけど…。

小山内 本当にバキバキでしたね(笑)。熟睡できないまま、カメラテストを迎えた日もありましたから。

――体力的にもお金の面でも大変そうですね。

山﨑 本当に。あまりにも大変すぎて、私、一度フジテレビの面接を「貴重な機会をありがとうございました」と断りましたもん(笑)。

小山内 え! どういうことですか?

山﨑 私の時代は1次面接、2次面接を連日行うようなスケジュールだったんですね。だから、本来なら東京に連泊すべきなのですが、ホテルを予約していなかったし、着替えも持ってきていなかったんです。それで「今日の20時までに連絡します」と言われてはいたのですが、それを待っていたら最終の新幹線がなくなるなと思いましたし「どうせ受かってないだろう」と思って、新幹線で岡山に帰っていたんですよ。そうしたら連絡が来て……。

――それに対して、辞退すると申し出たんですか?

山﨑 はい。電話で次に進めると言われた時は、嬉しかった反面「どうせこの先、受かるわけない」と思いましたし、提示された面接時間は始発で行っても間に合わない時間だったので「本当にありがとうございました」って一度断りました。

小山内 そこからどうなったんですか?

山﨑 人事の方が新幹線で来ても間に合う時間にずらしてくれて受けることができました。そこからは荷物も一泊分だけではなく、覚悟を決めて、最終まで残れる着替えを持って行くことにしましたね。とはいえ、お金も無かったのでシャツは買い足さず1枚だけ、消臭剤で乗り越えましたけど(笑)。