焼きいもの論文を読み漁る
一見、ふざけた会社のように思えるかもしれないが、商品開発に対する熱意はいたって真剣だ。
例えば、2021年9月に一般販売した「超蜜やきいもトースター」。これは企画から2年かけてつくり上げた、きちんと理論に裏付けされた商品である。このために、山社長は焼き加減だけでなく、焼きいもそのものの研究までした。
「ネットで焼きいもの歴史を調べたり、焼きいもの論文をたくさん読んだりしました。焼きいもはどういう原理で甘くなるのかご存知ですか。焼きいものデンプンが70度くらいで糊化というのり状になって、その後に糖化という麦芽糖に変わる化学反応が起きるからなんです。それを知ったうえで、甘さを出すためには焼いた方がいいのか、蒸した方がいいのかも検討しましたし、調理法の論文もたくさん読んで、再現していく作業を繰り返しました」

当然、いろいろなさつまいもを焼いては試した。その数は2000本以上になるという。結果、熟成された「紅はるか」が最適な甘さを引き出せることがわかった。
苦労して開発した甲斐があり、顧客からの評判は上々。「想像していたものの10倍おいしかったと感動していただいたりしました。製品に対する苦情は言われてないですね」と山社長は胸を張る。
