シエリアタワー南麻布から「毎週のようにメールが届く」
「毎週のようにメールが届くが、よほど売れ行きが厳しいのだろうか。発売当初はあれだけ強気だったのに」
東京都港区で不動産事業を営むA氏がこう首を傾げるのは、南麻布で建設中のタワーマンション「シエリアタワー南麻布」だ。
低層住宅が立ち並ぶ高級住宅街、南麻布で企画されたタワマンという同物件は24年の発売開始時は大きな注目を集めた。
70平方メートル強の2LDKの部屋が2億8000万円を超える価格設定も、高騰が続く東京の不動産市場の象徴として大手メディアでも取り上げられた。
発売から2年。熱狂は消え「いまやメールで在庫を案内している状況」
しかし、発売から2年が経った今、当時の熱狂はない。
「最初にモデルルームを訪れた時、担当者は『これだけ希少性が高い物件は二度と出てこないし、抽選も高倍率になる』という態度だった」とA氏は振り返るが、前述の通り、いまやメールで在庫を案内している状況だ。73平方メートルの部屋は2億4900万円と、発売当初に比べると安くなっているという。
マンション価格が高騰する中、強気の売り出し方をしたにもかかわらず、後に価格設定を見直すという例はシエリアタワー南麻布に限った話ではない。
港区ではモリモトやアスコットといった中堅デベロッパーが高価格の新築物件を販売しているが、いずれも一部の部屋で価格の見直しがあったとされる。
A氏はこうした物件について「モデルルームで開口一番、値引きもあり得るという話を示唆された。売り手市場だったこれまでとは明らかに雰囲気が変わっている」と話す。
市場の変調の最大の要因は、金利上昇だ。日本銀行は6月、政策金利を0.75%から1%に引き上げた。24年にマイナス金利を解除して以来、5回目の利上げとなる。













