トランプ政権がロシアとウクライナに「領土交換」を提案か…南部2州とドンバスらを入れ替える“戦後国境”案
4年半以上にわたって続くロシアによるウクライナ侵攻を終わらせるため、トランプ政権が新たな「領土交換」を検討していることが、関係者への取材でわかった。構想では、ロシアが占領する南部ヘルソン、ザポリージャ両州をウクライナ側に戻す一方、東部ドンバス地方をロシア側に置くという。実現すれば、現在の前線ではなく州境に沿って両国の支配地域を大きく引き直すことになる。ロシアにとってはクリミアにつながる重要な陸上回廊を失い、ウクライナにとっては長年守ってきた東部の拠点を手放すことを意味する。米国が描く“戦後国境”とは、どのようなものなのか。
州全体を対象にした具体的な「領土交換案」
この案が扱うのは、ロシアが全部または一部を占領しているウクライナの4州とクリミアだ。交渉内容を知る関係者によると、米側が示した案の一つでは、南部のヘルソン州とザポリージャ州をウクライナ側に置く構想が示されているという。
東部のドネツク州とルハンスク州からなるドンバス地方、それにクリミアはロシア側に置く。
米側が示した案の一つでは、南部のヘルソン州とザポリージャ州をウクライナ側に置き、東部のドネツク州とルハンスク州からなるドンバス地方、それにクリミアはロシア側に置く構想が示されているという(図版/共同通信社)
今の戦線をそのまま停戦ラインにするのではない。双方が軍を引き上げたうえで、州の境に沿って支配地域を交換するという考え方である。
ロシアの主権を正式に認めるのか、それとも領有権の最終的な扱いを棚上げしたまま実効支配を事実上容認するのかによって、提案の意味は大きく変わる。両国がこの案を受け入れられるのかどうかも、はっきりしない。