「スベっても全部助けるから」矢部浩之の熱い言葉

せいやは今年3月、『霜降り明星のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)で、ゴチの収録現場について言及。オンエアではポップに編集されているものの、実際には自身がどれだけボケても笑いが起きず、現場の物理的な広さも相まって、重い空気になることがあると明かしていた。

芸人枠としてボケるだけでなく、“裏回し”的な役割まで担うようになったせいや。少なくとも、SNSで指摘されている「独特の空気」は、視聴者だけが勝手に作り出したものとも言い切れなさそうだ。

SNSがざわついた『ぐるぐるナインティナイン』の「ゴチになります!」ワンシーン(番組公式SNSより)
SNSがざわついた『ぐるぐるナインティナイン』の「ゴチになります!」ワンシーン(番組公式SNSより)

では、その“重い空気”は、メンバー同士の不仲から生まれているのだろうか。

そうとも言い切れない。

増田もまた、自身のゴチでの立ち位置に悩んだことがある。8月4日、矢部浩之が代打パーソナリティを務めた『ザ・ラジオショー』(ニッポン放送)に増田が出演した際、かつて矢部に自分の立ち回りについて相談したことが明かされた。

その際、矢部は増田に「まっすーはまっすーのままでいい」「好きなだけやって」「スベっても全部助けるから」と伝えたという。ここから見えてくるのは、ギスギスした人間関係というより、むしろメンバー同士の信頼関係だ。

年末のクビ発表では、番組を去るメンバーが号泣し、それを見た他の出演者まで涙する光景が毎年のように繰り返されている。メンバーを入れ替えながら25年以上続いてきたゴチにとって、こうした“家族感”も番組の大きな魅力のひとつだ。

ならば、「ゴチの空気が悪い」の正体は、単純な不仲ではないのだろう。

出演者同士では成立しているボケや雑な絡みも、画面の向こうの視聴者にその関係性が共有されていなければ、「無視された」「失礼なことを言った」と見えてしまう。

さらに現在は、その数秒だけが切り取られ、番組全体を見ていない人にまで届く時代だ。

実際、せいやの「うますぎて滅!」も、スタジオが静まり返った部分を切り取った動画がSNSで広く拡散され、その場面しか見ていない人たちからも「空気が悪い」と批判されることになった。