「コメあるだけ欲しい」と言っていた業者は…
コメ騒動時に農家に群がっていた集荷業者たちはどうなったのか。
「そうですね。あの当時は『コメはあるだけいくらでも欲しい』と言っていた業者さんもいましたが、今年は『今までの付き合いもあるし買わないことはないんだけど、農協よりは安くなっちゃうよ』と言われています。
どこの業者も高騰時に仕入れたコメをまだ在庫で持て余しているんです。実際に6月から7月にかけて4社ほど、『今回は買えません』と断りに来られました。コメの仲卸業者が3社と大手外食産業が1社ですが、『買えない』という事態を聞いたのは初めてでしたね」
当時は飛び込みで業者が来たり、海外の個人客が訪ねてきたこともあったが、今年に入ってからはそうした例は1件もないという。そんな中、農林水産省は3月末にコメの民間在庫量が11年ぶりに高水準だと発表をした。
「民間在庫量を見てそこからおおよそのコメの価格を算出した時点で、今年は間違いなく赤字だなと思って、余計な出費が出ないように気をつけてきました。ありとあらゆるものを値上がり前に仕入れるとか、農機具のメンテナンスを減らすとかそういったところを削っています。
実は去年末くらいから概算金(JAグループが農家から玄米を集荷する際、販売価格が決まる前に一時的に支払う前払い金)が1万5000円のあたりで推移するのではないかと予測はしていたんです。『2万円では止まるだろう』と予想していた農家さんも周りにはいましたが……。
ウチは業者との付き合いも多く、情報も入ってきていましたから。昨年11月時点で引き取りに来る約束をしていた業者さんのために倉庫にコメを確保していましたが、『来年、6月まで引き取れない』と言い出して結局引き取りに来ませんでした。この頃は概算金がまだ2万円を超えていた時期ですが、今年の6月まで待てば相場がダダ下がりするのはわかっていましたから。ウチもそこまで待っていられないので、安くなったけど他の業者さんに出しました」













