100人以上の応募が来た時代があった
「最近、コンビニの店員さんは外国人がやたらと多いですね」
コンビニ本部で長く働いてきた私が、よく聞かれる話です。確かに、都心では外国人スタッフがいなければ営業が成り立たない店もあります。しかし、私が現場で見てきた変化を振り返ると、まずお伝えしたいのは、外国人が増える前に、日本人の働き手が集まらなくなったということです。
2000年頃、新しいコンビニでスタッフを募集すると、100人以上の応募が来ることも珍しくありませんでした。オーナーと本部の担当者が、面接をこなすだけでもひと苦労する。今の採用事情からは、想像しにくいかもしれません。
当時のコンビニは、若者文化の象徴でもありました。新しい飲み物やお菓子、雑誌が並び、学校帰りにも夜にも立ち寄れる。客として利用するだけでなく、そこで働くことにも、身近な新しさがあったのです。
ところが、店が担う仕事は大きく変わりました。レジと品出し、清掃だけではありません。公共料金の支払い、宅配便、チケット発券、ネット通販商品の受け渡し、ホットスナックの調理。新しい商品やサービスが加わるたびに、スタッフが覚えることも増えていきます。
客にとって便利になることが、そのまま、働く人にとって仕事の増加になる。しかも、業務が増えた分だけ人を増やせるとは限りません。複雑な仕事のわりに割に合わないと感じれば、別のアルバイト先を選ぶ人も出てきます。少子高齢化や、他のサービス業との人材の取り合いも重なりました。
募集を続けても、日本人の応募が来ない。その穴を、留学生や、日本に生活の基盤を持つ外国人たちが埋めていった。現場の実感に近いのは、この順番です。













