「僕は農業って防衛と同じくらい大事なことだと思います」
最後に、鈴木農水相の掲げる「需給に応じた生産」で、米価を適正に維持できるようになるのだろうか。
「コメがなければ価格は上がるわけですけど、高いコメなら買わないという人が増えれば国産米の消費は減りますよね。ましてや今は主食にもコメ以外の選択肢が色々あるわけですし。
ただ、日本で唯一、高い水準で自給率を維持できてるのはコメだけなんで、そのコメの消費や自給率が下がることに危機感はあります。僕は農業って防衛と同じくらい大事なことだと思います。輸入に頼り過ぎたら対応できなくなる。
例えば輸出国側で大干ばつが起きたらどうしますか。工業製品と違って作りすぎたから絞るということは簡単にはできない。豊作か不作になるのかもわかりませんし、主食に関しては一定のバッファは必要だと思うんですよ。廃棄するのではなく家畜の飼料に使うでもそのはけ口があればいいと思うんですよ。
ギリギリの量でちょっとでもほころびが生じれば、コメ騒動のようなことになるわけですから。根本的に解決しようと思ったらアメリカや欧州のように所得補償や価格保障を行うか、何か新しい仕組みや枠組みを作らないと無理でしょう。
我々コメ農家は、おいしいコメを少しでも安くして食べてもらいたいという思いですが、生活ができなければ続けてはいけなくなります。今年の赤字はもう確実ですけど、今はやるしかないと割り切って淡々と同じことを続けています」
これ以上生産者に負担をかけることは、国難を招くのと同義ではないか。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班













