SNSで日本の名門公立小を知る中国人
保苅区議によると、現在、誠之小学校に通う生徒のうち、中国系の姓を持つ生徒は全体の2割ほどだという。両親のどちらかが日本人であったり、帰化したりしたケースも含めると、「3割程度に達するのではないか」という。
文京区では誠之小学校のほかにも「名門」と呼ばれる小学校があり、誠之小学校(S)、千駄木小学校(S)、昭和小学校(S)、窪町小学校(K)の4小学校のイニシャルをまとめて「3S1K」と呼ばれる。
いずれも公立小学校なので特別なカリキュラムがあるわけではないが、「教育環境が良い」との評判が広がり、教育熱心な中国人家庭がこのエリアに集まるようになっているという。
彼らの多くはSNSを通じて誠之小学校の存在を知り、「名門校だから」という理由で子供を入学させる。保苅は「小学校に通わせることだけを目的に、単身者用の狭いアパートの部屋に家族で暮らすというパターンもある」と眉をひそめる。
中国人比率は2.1%から3.7%に
事実、文京区における中国人の比率は近年急増している。東京都の「外国人人口」統計によると、25 年1月1日の時点で文京区に住民登録している中国人の数は8666人で、過去4年間で1.8倍に増えた。文京区の人口に占める比率は2.1%から3.7%に急増している。
取材で知り合った中国人は「最初はインターナショナルスクールを考えていたが、日本で暮らすなら、名門小学校から中学受験をして、良い大学を目指した方がいい」と説明。
3S1Kで学び、中学受験塾「SAPIX」を経由して名門中高一貫校を目指すことこそが
日本における「成功」だと力説する。
中国版インスタグラム「小紅書」で3S1Kを検索すると、対象学区の物件が数多く紹介されていた。
26年4月に投稿された「文京区3S1K、5980万2LDK公寓 5月底有效(2LDKのマンション、5月末まで有効)」という、リノベ―ションされた部屋を紹介するショート動画には、30件以上の資料を求めるコメントがついていた。
一方で、3S1Kが過度にブランド化されたことで、華人ネットワーク内でも相場よりも割高な不動産をつかませようという動きもあるようだ。
地場の不動産仲介事業者は「旧耐震物件のような、日本人ではあまり手を出さないような物件でも『3S1Kの学区内だから』と中国人同士で取引されているようだ」と明かす。













