古民家には虫とネズミが住みつくも…
移住先の島を本格的に探し始め、最初に候補となったのは八丈島ではなく、長崎県の五島列島だった。
「五島を舞台にした『ばらかもん』という大好きなアニメがあるのですが、その作中の島の生活が温かくほっこりしていて、とても羨ましかったんです。
さっそく空き家バンクで見つけた古民家を実際に内見して、そのうちの1軒がとても気に入りました。しかし、みんなと仲良くなりたい、いつか家族がほしい、と考えていた私にとって、五島はひとりで移住するには広すぎて、また島にあまり若い人がいないのも寂しく感じました。
麻雀プロの活動を続けていたため東京へのアクセスがよくなかったのも不便と考え、断念したんです」
この段階で東京の自宅は退去届をすでに提出しており、1ヶ月以内に移住先を決めなくてはいけない。そんな時間的制約があるなか、続いて下見旅行へと降り立った八丈島の自然に圧倒された。
「飛行機を降りた瞬間に直感的に『あ、ここに住もう!』と思いました。なんというか、空気感がすごくよかったんです。夜、飲みに行った居酒屋を見回してみると若い人が目に入ったのも心強かった。
それで地元の人の紹介で運良く家も見つかり、すぐに移住しました。ペットが4匹いたり家財や車を船で運ばなきゃいけなくて、引っ越し費用は総額で76万円くらいかかりましたが(笑)」
こうして始まった島生活。もちろん、いいことばかりではない。
「新居の古民家は築50年で前の人が出ていってから3年ほど経っており、アリやネズミが備えつけの家具みたいに一緒についてきました(笑)。駆除はしましたが、自然豊かな環境なので、完全に回避するのは無理です。もともと虫はそこまで苦手じゃないからすぐ慣れましたけどね。
慣れたといえば、島の人たちの距離感の近さ。島暮らしをはじめたとき、初対面の方でも『お家どこ?』なんて気さくに聞かれることがよくありました。実は東京でストーカーの経験があったので、最初は少しドキドキしていました。
でも、それはみなさんの純粋な親切心だとすぐにわかりました。おうちに帰ってくると野菜や差し入れが玄関に置いてあることもあり、感謝しています」














