笑いを追求するストイックな大御所芸人

「生放送、(夜)10時から。番組始まったら俺らの漫才。生だから、その週の出来事、全部漫才にして5分やって。それでCMドンって。そのあと、たとえばミュージシャンがバンド演奏したりトーク。それぐらいで30分。それを毎週やりたい。こないだタイトルも『漫才とロック』っていうタイトル考えて」(『あちこちオードリー』テレビ東京系、5月19日)

そのタイトルに対し若林正恭からは「だせぇーなあ」とツッコまれていたが、そのプランは極めて具体的で、実際に各局へ企画書を出しているものの、なかなか実現しないという。

明石家さんまと漫才もした太田光 (C)産経新聞社
明石家さんまと漫才もした太田光 (C)産経新聞社

宮藤官九郎をゲストに迎えた『太田光のテレビの向こうで』(BSフジ)でもコント番組をやりたいとクドカンを口説いていたが、これもできる気配は残念ながらない。プライム帯の生放送は無理でも、深夜なら、と思うがそう簡単ではないようだ。

そんな太田光、もちろんずっと第一線を走っているから元々スゴいのだが、今年に入ってもう一段も二段もスゴさを増しているような気がする。

特にラジオ『爆笑問題カーボーイ』(TBSラジオ)では、約90分にわたって自身の漫才を大反省した回や、自身を批判した論客に対し太田流の罵倒を織り交ぜつつ対人間として真摯に反論した回、そして、玉袋筋太郎の「第一回芸能生活四十周年を祝う会」など自分が体験したことを臨場感たっぷりに語るトークなどなど、人気コーナー「CD田中」風に表現するならば「殿堂入り」「テープ入り」の神回連発だった。

テレビでも、前述の『あちこちオードリー』や『耳の穴かっぽじって聞け!』(テレビ朝日系)、『関口宏のこの先どうなる!?』(BS-TBS)などに積極的にゲスト出演。熱さ、可愛らしさ、くだらなさ、興味深さ全部が詰まったトークを披露している。

お笑いに人生を捧げる太田光(『あちこちオードリー』公式SNSより)
お笑いに人生を捧げる太田光(『あちこちオードリー』公式SNSより)
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いまや選挙特番などに出演している彼には、「政治家になりたいんじゃないか」などといった声が聞こえてくるという。それに対して太田はキッパリと言う。

「こんなに苦労して芸人になったのに、なんで政治家ごときにならなきゃいけない!?」(『耳の穴かっぽじって聞け』4月6日)

太田光は、テレビやお笑いへの愛を叫び続けている。

文/てれびのスキマ(戸部田誠)