食品衛生の専門家が指摘するリスク

こうした店側の管理体制を、消費者が料理の見た目だけで見極めることはできるのだろうか。

株式会社食環境衛生研究所の食品衛生コンサルタントはこう語る。

「赤いから加熱不足とは限りませんし、反対に、赤くなければ安全というわけでもありません。中心温度と加熱時間を適切に管理すれば、肉の赤みを残したままリスクを低減できる場合もあります。

一方で、見た目や匂い、味に異常がなくても、食中毒菌が付着している可能性はあります。店が安全な焼き方を決めていても、従業員やお客さんが、その手順を毎回正確に守れるとは限りません。

特にひき肉は、中心部まで十分に加熱できているかを見た目だけで確かめるのは難しく、消費者が安全性を見極めるのは困難だと思います」

写真はイメージです(写真/PhotoAC)
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さらに、気温と湿度が上がる梅雨から夏にかけては、保存や取り扱いにも一層の注意が必要になる。

「この時期は細菌が増殖しやすいため、肉を常温で長時間放置せず、加熱する直前まで冷蔵してください。中心部まで十分に火を通し、加熱後の料理もできるだけ早く食べることが大切です。

『店が提供しているから安全だろう』『新鮮な肉だから大丈夫だろう』と思い込まず、特にひき肉は十分に加熱されているかを意識してほしいです」(同)

これまで食中毒が起きていないことは、その提供方法が安全であることの証明にはならない。赤い断面の話題性に目を奪われず、店側の管理体制や加熱方法にも目を向ける必要がありそうだ。

取材・文/鮫島りん 集英社オンライン編集部ニュース班