「夜をメインにしているお店はお客さんが減った」
クマによる人身被害に限れば、環境省が4月に発表した2025年度は速報値で238人(うち死亡13)となり、過去最高とされた2023年度の219人(うち死亡6)を上回った。
今年度に入ってからも4月に岩手県内でクマに被害を受けたとみられる女性の遺体が見つかり、5月にも岩手県と山形県でそれぞれクマに襲われたとみられる男性の遺体が見つかっている。さらに6月に秋田県でも女性の遺体が見つかった。
出没件数(北海道は非公表)でみれば2023年度が2万4348件だったのに対し、2025年度は5万801件と2倍以上になっていることから、クマが人目につくエリアにじわじわ生息域を広げていることは明らかだろう。
この5月には宮城県仙台市の東北大学青葉山キャンパスや仙台城跡付近で目撃情報が相次ぎ、東京都内でも多摩エリアでは住宅街に近い場所に出没するなど、人が多く住むエリアに現れる傾向が強まっている。
しかし、6月6日に宇都宮市に出没が確認された地点は、これまでとは一線を画すほどの繁華街だった。しかも縦横無尽に行動するクマの姿が直接目撃されたり、防犯カメラに映ったりし、全国のお茶の間を震撼させた。
東武宇都宮駅直近の「宇都宮オリオン通り商店街」振興組合の関係者は取材にこう証言した。
「宇都宮市でも山の方ではクマが出たという話は聞いたことありましたが、街中、ましてやオリオン通り商店街でクマが出たなんて話は聞いたことありませんでしたし、考えたこともありませんでした。学校も休校になって大変な状況ですが、実際、クマと遭遇したら恐怖ですよね。
オリオン通り商店街は昼間に関しては極端にお客さんが来なくなったという話は聞きませんが、一連のクマの報道が始まってから居酒屋さんなど夜をメインにしているお店は『お客さんが減った』という話はしていました。
一頭は捕獲されたとのことですが、複数いるかもしれないって報道もありますし、そのあたりが早くはっきりわかってほしいですね」
記者がオリオン通り商店街を訪れたのは、捕獲翌日の10日午後。同商店街の70代女性商店員は不安そうにこう語った。
「今日に関しては人が少ないって感じはありますね。いつもならもうちょっと人の往来があるから減ったは減ったんでしょうね。オリオン通り商店街の防犯カメラの映像見ました? そうそう。昨日まではクマが走っていった通りを見にくる人たちが多かったけどね。なんだってこんなところにクマが出るんだか本当に怖いわよねえ」













