変わらない番組作りの本質
──番組作りの上で、普段からSNSのリアクションを意識することもありますか?
それを踏まえて番組作りの方針を大きく変えるということはありませんが、「そういうところを見てくれているんだ」と勉強になることはあります。
たとえば、恋愛とは直接関係ない場面でも、誰かの水を汲んで渡してあげるとか、緊張しすぎて飲み物をたくさん飲んでいるとか、そういう些細な行動が、その子らしさとして視聴者に伝わることがあるんです。そこに対する反応があると、次はそういうところにも注目してメンバーを見てみようと思います。
それに参加者の子たちからすれば、自分が失恋した姿をたくさんの人に見られるわけじゃないですか。それで「私は恋愛できないのかもしれない」とか、「魅力がないのかもしれない」と落ち込んでしまったり……。
そもそも恋愛にはタイミングや相性の問題だってあるわけですし、そこは私も「大丈夫だよ」という気持ちでいます。
──視聴者が番組に求めるものも10年間で変わってきているんでしょうか。
あまり大きく変わったとは思っていないです。『今日好き』が提供できる価値は、本質的には「高校生たちが等身大で恋愛する姿」以上でも以下でもないと思っています。
視聴者の方の中には、過去の自分の恋愛経験と重ねて見る人もいれば、「憧れの恋愛」として見ている小・中学生もいますし、もちろん同世代の子が応援して見ることもある。そういう感情が軸になって成り立っている番組だと思うので、重要な部分は変えないようにしています。
恋リアに学ぶ、若い世代とのコミュニケーション
──集英社オンラインの読者の中には、職場などで若い世代との距離感に悩んでいる人もいると思います。普段から高校生と接する機会の多い瀧川さんから、何かアドバイスやコツはありますか?
そうですね……。ひとつあるとしたら、「若い世代の子たちが好きなものに自分もちゃんと触れてみること」ですかね。
たとえば最近だと、ヨーグルトアイスのスイーツが流行っていて、私もよく食べています。わざわざ「知ってるよ」と言いたいわけではないんですけど、「これおいしいよね。私も昨日食べたんだよね」くらいの軽いノリで話すと、向こうも「そうなんだ」と思ってくれやすいんです。年の差をあまり感じずにいられるというか。
こちらが上から「若い子たちの流行を勉強しています」みたいな姿勢で行くより、自分も楽しんでいる方が、会話はしやすくなる。大事なのは、一緒に同じものを面白がれるかどうかなのかなと思います。
あと、私は普段から積極的に自己開示するように心がけています。「昨日、起きられなかったんだよね」とか、「今日、前髪うまくいかなかったんだよね」とか、本当にちょっとしたことを話すんです。
自分の恋愛についての話も、参加者の子たちに普通に話したりします。そうすると、彼らも「遠い存在の大人」だとは思わなくなるんですよね。向こうから「この前のあれ、どうだったんですか?」と聞いてくれることもありますし、自然と会話も増えてくる。無理に相手に合わせて理解しようとするのではなく、まずは自分のことを出していく、というのは大事かもしれません。
──それを学ぶために恋リアを見るのも良さそうですね。
そうですね(笑)。あとおすすめなのは一人でなく、みんなで観ることだと思います。そうすればおのずとそれぞれの恋愛観の話などになっていいのかもしれません。
取材・文・撮影/キムラ













