ナッツとチーズは「諸刃の剣」
糖質制限をしている人にありがちなのが、糖質を控える代わりにナッツやチーズを多めに摂ることです。
テレビや雑誌の健康特集でも、「ナッツやチーズは吸収に時間がかかるから急激な血糖値上昇を抑える」「含まれている脂肪酸やビタミン、ミネラルなどの成分が代謝を活性化して、血糖値の上昇を防いでくれる」と説明されることがあります。
そして何よりナッツやチーズは腹持ちもよく、空腹を紛らわすのにちょうどいいと感じるかもしれません。
確かにナッツやチーズには、身体にとって良い成分が含まれています。ただし、良い効果を得るには、たった1つだけ重要な条件があります。
それは「適量ならば」という点です。
医学的に明らかになっているナッツの1日の摂取許容量をご存じでしょうか?
答えは、わずか30グラムです。手のひらに軽く一杯程度の量にすぎません。
ですが、ナッツやチーズを「ごく少量だけ食べる」ということは、ほとんどないのではないでしょうか。
ナッツ、つまり豆類は、「あとひき豆」という言葉があるくらいに、一度食べ始めると止まらなくなる食べ物の代表です。「あと一口だけ」という誘惑を断ち切るのは簡単ではありません。
少量で済ませる忍耐力があるなら良いのですが、基本的には、多くの人が許容量以上に食べすぎてしまいます。
ナッツやチーズの食べすぎに気をつけていただきたいのは、摂取しすぎると確実に体に悪影響を及ぼすからです。まさに「諸刃の剣」なのです。
その要因の1つが、これらの食物に大量に含まれている「脂質」です。
チーズは乳製品であるため、脂質が含まれているというのは納得できるでしょう。一方で、硬いナッツに脂質が含まれていると聞くと、意外に感じるかもしれません。
ですがアーモンドオイルという商品があるように、ナッツを絞れば油がとれるのです。
もちろん、ナッツから摂れる脂質は「体に良いオイル」とされています。
しかし体に良いとはいえ油は油です。「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」と言うように、いくら体に良い効果があるとされているオイルでも、摂りすぎてはいけません。
先ほど述べたように、ナッツやチーズの適量はごくわずかです。少しでも多く食べれば、それは「摂りすぎ」なのです。
文/下村健寿













