武器輸出を巡る世論は、調査によって大きく分かれている
ただし、武器輸出には反対の意見が多いのが現実だ。政府は国民の声に耳を傾けつつ、丁寧に説明する必要がある。防衛産業の活性化を歓迎する声が少なければ、市場の健全な成長はありえない。
内閣府の調査では、防衛装備の海外への移転について肯定的な割合は68%だ。一方、NHKの調査で肯定的だったのは32%、読売新聞が40%、朝日新聞が25%である。民間の調査では賛成する割合が低い。
武器輸出の目的を「救難・輸送・警戒・監視・掃海」に限定する五類型の撤廃は、公明党が連立政権から離脱し、自民党と日本維新の会が連立合意した際に明記されたものだ。ブレーキ役の公明党がいなくなったことで武器輸出に向けた動きが加速している。
4月14日の参議院外交防衛委員会において日本共産党の山添拓議員は、武器輸出について「日本を死の商人国家に堕落させることは許されない」と批判した。武器輸出三原則の運用指針の改定が閣議決定であり、国会に諮らず密室で決めたことにも疑問を呈した。
野党を支持する国民からも、SNSでは似た意見が噴出している。武器の輸出が防衛面だけでなく、産業の活性化に寄与することもあわせて丁寧に説明し、理解を得る必要がありそうだ。
取材・文/不破聡













