佐藤被告のスマートフォンの検索履歴には…

将来を期待されたキックボクサーはどのように行仕さんと出会い、そして凶行に及んだのか――。

裁判で明らかになったのは、佐藤被告と行仕さんの間にあった“借金”と“妊娠”をめぐるトラブルだった。地元紙記者が解説する。

 「二人の出会いはマッチングアプリ。一昨年10月に佐藤被告から交際を申し込み、行仕さんが受け入れた。だが、佐藤被告は行仕さんに偽名を使い、『車で事故を起こした』などと嘘をつき総額100万円以上を借金。不審に思った行仕さんが生活費の確保のため返済を迫るも、『給料日まで待ってほしい』『これからは毎月返せるようになる』などと、先延ばしにされ続けた。そんな中、昨年3月に発覚したのが、行仕さんの妊娠だったのです」

《お金は返さなくていいから、赤ちゃんを2人で育てたい。蓮真くんのこと好きだから赤ちゃんのこと守ってほしいです》と真剣なメッセージを送る行仕さんに対し、佐藤被告は話し合いを避け、明確な態度を取らなかった。

「それどころか、佐藤被告は水面下で行仕さんの殺害を計画。3月末の佐藤被告のスマートフォンの検索履歴には、『人を殺せる薬』『テトラポット落ちるとどうなる』といった言葉が残り、4月上旬に書いたとみられる『由佳自宅周辺カメラ確認 スマホとお金 痕跡残さない テトラポット』などのメモも残されていた。そして4月12日午後7時前、佐藤被告は『話をしよう』と行仕さんを呼び出し、自宅周辺まで迎えに行った後、犯行に及んだとされています」(同前)

事件後、遺棄現場には花が供えられていた(撮影/集英社オンライン)
事件後、遺棄現場には花が供えられていた(撮影/集英社オンライン)

犯行後の4月20日にも、キックボクシングの試合を控えていたという佐藤被告。犯行時間帯にも自身のスマホから友人らに電話をかけたり、試合のチケットの代金の振り込み依頼をするメッセージを送信したりするなどいつも通りに振る舞っていたことが分かっている。

興行関係者は事件当時、集英社オンラインの取材に応じ、佐藤被告と行仕さんの関係、そして事件前後の佐藤被告の様子について、こう証言していた。

「蓮真は行仕さんのことを『試合を応援してくれてる人で、(4月)12日もチケットを渡しに行っていた』と言っていて、これまでも何度か試合に応援に来てくれたとのことでした。そんな話の直後に行仕さんの遺体が出たとネットニュースで見て私も驚きました。

ただ、蓮真はそんなことできるタマじゃないと思っていたので、当初は事件と蓮真が直接は結びつきませんでした。遺体発見後にも蓮真と会ったので、『亡くなったってニュースになってるけど』って携帯を見せましたよ。その時も蓮真は『ええっ』って驚いた素振りをしていましたが、特別不審には思いませんでした」

その後も特段変わった様子を見せることなく、試合の準備を進めていたという佐藤被告。しかし、関係者には気になることもあったという。

「13日に蓮真の通うジムに行仕さんの親御さんから『娘の姿が見えなくなった。蓮真さんと繋いでほしい』と問い合わせもあったようなのです。というのも、行仕さんの部屋に開いたままのパソコンがあって、そこに蓮真のブログが表示されていたと。

だから犯人じゃないにしろ、蓮真が何か知ってはいるんじゃないかと思ったりはしました。結局、蓮真は20日の試合に来ませんでした。蓮真は小さい頃からキックボクシングをやっていて、一度はやめたものの、また頑張っていたのですが……」

高校卒業後に金髪に…(本人SNSより)
高校卒業後に金髪に…(本人SNSより)