『登山禁止』とは書かれているが…
静岡県警地域課によると、閉鎖された登山道を使用した場合、6カ月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金に処される可能性がある。
今回の3人組のように冬季閉鎖中の山岳に入山しても法的責任を問われないのだろうか。
今年2月、静岡県警の関係者は別の外国人遭難者の取材の際、こう答えている。
「遭難者が閉鎖中の登山道を通ったかどうかは、積雪や氷で道が判別できないため、法律違反などに問われることはないでしょう。
登山道は「閉鎖」されていますが、富士山全体は法的に「入山禁止」ではないんです(登山道は道交法で通行禁止)。登山道という『線』は閉鎖できても、山全体という『面』への立ち入りを禁止する法律や条例はないんですよ。だから、勝手に入った人間を強制的に排除したり、入った瞬間に罰則を適用したりするような法的根拠は、現状ゼロなんです」
主要な登山口はベニヤ板などで頑丈に封鎖されているものの、“抜け道”はいくらでもある。民間の捜索・救助チーム「山岳遭難捜索ネットワーク」も同様に、今年2月の取材に対して、「入山禁止」の法的効力の弱さを感じていると答えた。
「いわゆる富士山に関しては、一応『登山禁止』とは書かれてはいますが、法的に入山を禁止する権限はないのが現状です。林道は通行止めであっても、そこに強制的に入った瞬間に逮捕されるような条例は存在しませんから。
近年、海外の方々から見ても、日本の象徴として『富士山を登ってみたい』という外国人は非常に多いです。歩いて登り下りする人もいれば、下山時は滑り降りたいという人もいて、楽しみ方はさまざまです。エベレストのような記録的な標高や難易度はないものの、登山未経験者にとっては十分に難しい山と言えます。
さらに富士登山で厄介なのは、途中までは意外に簡単に登れてしまう点です。5合目までは比較的容易に行けてしまうが、そこから先で環境が急変する。登りは体力でカバーできても、下りになると地面が凍結しているので、とても危険なんです」













