「極めて収益性の高いプロ集団」として知られていたA社
放火事件は内藤容疑者が主犯格となり、知人関係にある5人に指示を出していたという。
具体的な役割分担として、内藤容疑者が全体を統括し、他の5人が放火の実行役、ライターオイルの準備・調達役、現場までの運転役などを担当したとみられている。
また、一部の実行役が事件後に報酬として現金100万円を受け取っていたという供述もあり、同課は資金の出所や組織ぐるみの可能性もあるとして捜査を進めている。
主犯格の内藤容疑者は、A社内でも特別な立場にあったようだ。A社と取引経験のある企業の担当者は、内藤容疑者について次のように証言する。
「内藤の名前が出たとき、一部の業界関係者は『あぁ、あいつか…』となったはずです。A社の幹部の運転手も務めるなど、幹部の“とりまき”ですから」
また、A社の組織文化についても具体的な証言が得られた。
「“社長の発言が絶対”という典型的な不動産業界のカラーでした。面接時に『酒は飲めるタイプ?』と聞かれることもあり、飲み会やゴルフに積極的に付き合える人間ほど重用される非常に体育会系な文化がありました。
結果的に『濃い体育会系』のノリについていける人間だけが生き残るような会社でした」
A社は、業界内では「極めて収益性の高いプロ集団」として知られていた。同社の財務状況を知る関係者は、その特異な経営実態を指摘する。
「従業員数はわずか28人程度ですが、純利益で年間約4億1200万円を叩き出し、内部留保は約45億円に上ります。メガデベロッパーを相手に仕入れた土地を高く卸すことで莫大な利益を上げる、まさに『スモールジャイアンツ』です。
自己資本比率も高く、経営面では非常に優秀な集団として通っていました。求人では『未経験から年収1000万円も可能』と謳っていましたが、実際の給与体系は不明です。OJT(On the Job Training)を通じて一から十まで全ての工程を任せるスタイルで若手を鍛え上げていました」













