通貨変更のドタバタとトラブル
私の現在の生活拠点であるポーランドのワルシャワに戻っても、ブルガリアのユーロ導入を見届ける私の旅は終わらなかった。
自宅に着くと、国際通貨取引に利用しているWise銀行から身に覚えのない預金引き出しの通知メールが届いていた。さてどうしたものかと、パソコンとアプリで取引の詳細を見てみると、1月1日以降、ブルガリアで3回引き出したユーロがすべて二重にカウントされ、預金から落とされていたことがわかった。
その結果、私の口座は何と、マイナスになってしまった(笑)。通貨の変更という慣れない国家的大事業に際し、やはり不手際が起こったようだ。
私はすぐにWiseに連絡を取ったのだが、「調べます」と言ったきり3日が経っても音沙汰がなく、4日目になってようやく「調査中ですが、一旦返金します」との返事をもらうことができた。おそらくブルガリアのユーロ加盟に伴い、相当の件数のトラブルがあり、金融の現場はものすごい状況になっているのではないだろうか?
その後、お金は無事に戻ってきたものの、キャッシュカードは作り直しする羽目となり、かなり面倒な思いをするという実害が発生したのだった。これはブルガリアにおけるユーロ導入の現場を巡る私の旅の最後のオチと言ってもよいかもしれない。
もっともこうした通貨変更のドタバタはある程度の時間が経てば落ち着くだろうし、後から振り返れば笑い話となることだろう。一日も早くその日が訪れ、ブルガリアの人々が2025年から2026年初頭の混乱を笑顔で語れる状況になることを願っている。
取材・文/井出明













