競走馬を運ぶ仕事をしていた松倉容疑者
バーは最近では営業日もまちまちだったという。この経営者が続けた。
「バーの開店自体は7〜8年前で、最初の頃は毎日営業していましたけど、最近は『週末営業』みたいな感じでしたね。日中は灯油の配達の仕事もしながらの掛け持ちだったんで、平日に前を通ったら閉まってる時も結構ありました。
バーでの勤務態度は真面目だったと思います。お酒が入ると声が大きくなることもあったけど、叫ぶとか怒鳴るとかじゃなくて、元々の話し声が大きくなるみたいな感じです。
マツクラさんの出身は函館と聞いたことがあります。いつごろ日高に来られたのかはわかりませんが、バーを開店する前は違う仕事をしていました。競走馬を運ぶ仕事です。門別競馬場の所属ではなく、平取町内の会社に勤務して、競走馬を運ぶ仕事をしていたのは知っています」
被害者の工藤さんは昨年の大みそかから行方不明になり、1月10日、死後約10日経過した状態で発見された。道警はその1週間ほど前から松倉容疑者の任意聴取を始めており、経営者は何となく違和感を覚えていたという。
「女性が行方不明になって、遺体を隠して臭いを消すために空気清浄機をガンガンかけてたとかの状況は報道でしかわからないですけど、松倉さんを8日に見かけたんですよ。
ちょうど灯油の配達してるところで、普段ならお互い会釈するなりなんかあったんですけど、その時はなんかちょっと目を伏せてる感じだったんで、『なんかいつもと違うな』って思ったんです。その2日後に逮捕なんで、もうその時には家宅捜索とかも入っていたんですかね」
現在、松倉容疑者がバーの他に働いていた会社の関係者はこう証言する。
「松倉がウチで働き出したのは6、7年前のことでした。当時、バーをやっていて水商売だけだと将来不安だという話でそれならウチでどうだい?って話をしたら『働きたいです』という事でお願いしました。ウチでは配達をやってもらっていましたが、これまで遅刻も無断欠勤もありませんでしたし真面目に働いてくれていましたよ。
正月明けは6日から働き始めてくれていたのですが、松倉はその頃にはもう警察に呼ばれていました。その事について本人も『警察から疑われて調べられています』と言っていました。
もちろん何かやったのか? とは思いましたよ。ただ、本人が『仕事は問題なく出られるので大丈夫です』と言っていたので、プライベートな事ですし、仕事が大丈夫なら大丈夫なんだろうとそれ以上は尋ねませんでした。最後に勤務したのは9日です。その日も本当に普段通りに勤務して、松倉は普通でした。だからこそ、本当驚いたというか……」
人気ドラマ『ロイヤルファミリー』で再び脚光を浴びた競走馬の産地、日高。かつてその仕事に関わっていたというバーの経営者が起こした猟奇的な事件が、日高のイメージを凋落させないことを願う。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班













